2019年8月25日(日)

ソーシャル革命の功罪 情報の可視化で暴走も (三淵啓自)

(1/2ページ)
2012/9/26 7:00
共有
印刷
その他

三淵啓自デジタルハリウッド大教授

三淵啓自デジタルハリウッド大教授

9月11日、リビアで米領事館が襲撃され、大使らが殺害された。反米デモは飛び火し、アフガニスタンやインドネシアでも暴徒化した。イスラム圏のほぼ全域に拡大した反米デモの原因は、米国で製作されたイスラム教の預言者ムハンマドを中傷する内容の映画とされる。6月にユーチューブに公開された時には、あまり話題にならなかったが、米同時テロから11年めの今年9月11日前後に、アラビア語の翻訳付きが公開から数日で世界中に広がった。

この動きは2010年12月にチュニジアから始まったアラブの春を思い起こさせる。今まで問題にもならなかった、ソーシャルメディアから発信された情報が、世界中を闘争の渦に巻き込んだといえる。

《ポイント》
(1)ソーシャルメディアは誰でも自由に意見や作品を発信できる。
(2)その情報を可視化することで増幅し、暴走することもある。
(3)慎重な対応と個人や社会のリテラシー向上が急務だ。

ホワイトハウスはグーグルに対し、該当する映像の消去の依頼をしたが、グーグルの利用規約には違反していないとの理由から対処していない。グーグル側の見解では「言論の自由」は保障されるべきで、利用規約に違反していない映像に関しては、いかなる外部からの圧力にも屈しない運用方針である。

米領事館の襲撃と米大使殺害という戦争になってもおかしくない事態に、米国内でもグーグルの対応に関しては賛否が分かれている。また中国では尖閣諸島問題でソーシャルメディアを通してデモを呼び掛け、一部暴徒化した群衆が、日系企業などを攻撃した。

  • 1
  • 2
  • 次へ
共有
印刷
その他

これまでの主な「ECの波頭」

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。