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解説者の目(花田勝彦)

男子マラソン、2大王国のつぶし合いが生んだ波乱

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2012/8/13 7:00
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男子マラソン、優勝したウガンダのキプロティク=写真 佐光恭明

男子マラソン、優勝したウガンダのキプロティク=写真 佐光恭明

男子マラソンで優勝したのはケニア勢でも、エチオピア勢でもなかった。2大マラソン王国の強豪を抑えて、2時間8分1秒で金メダルを獲得したのはウガンダの伏兵、キプロティクだった。どうして、こうした波乱が生まれたのだろうか。

意外だったキプサングの序盤の仕掛け

優勝候補のキプサング(ケニア)があれほど早い段階で仕掛けるとは思っていなかった。勝負どころは25キロだと予測していたので、本当に意外だった。走っている選手もみな、そう感じただろう。あの急速なペースアップでリズムを崩した選手は多い。

それにしても、いつもの冷静なキプサングではなかった。スピードアップしたのは11キロ地点。道幅が狭いところがあるので前に出たかったのか、早い段階でライバルをふるいに掛けたかったのか、それとも甘く見ていたのか。勝ち急いだ印象が残る。

せっかくスパートしたのに、26キロ過ぎでキルイ(ケニア)とキプロティクに追いつかれた。あの時点で私は、キルイが勝つだろうと予測した。気温が上がってきたことも加味すると、暑さに強いキルイの得意とする展開だったからだ。

30~35キロのペースダウンが勝負の分かれ目

しかし、前半のキプサングの揺さぶりで、キルイも大きなダメージを受けたのかもしれない。30~35キロの5キロが、(3人そろって)15分50秒台へと大幅に落ちた。

結果的に、ここでキプロティクを休ませてしまったことが、勝負の分かれ目になった。あのまま5キロを15分で進んでいれば、キプロティクは脱落したかもしれない。

ケニア勢は2、3位を占めたが、金メダルを逃した。まさかウガンダの選手が優勝争いに絡んでくるとは思っていなかったはずだ。

振り返ってみると、ケニア、エチオピア勢が互いに意識しすぎていた。キプサングが序盤に仕掛けたのも、そのせいだろう。その結果、つぶし合ってしまったような気がする。

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