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すぐできる自由研究 手作りラムネ菓子で化学実験

「おうちで理科」セレクト集(3)

 甘くて酸っぱいラムネ菓子は、ずっと昔から人気があって長く愛されているお菓子です。大人にとっても懐かしいラムネ菓子は、台所によくある重曹とクエン酸と砂糖で作ることができます。重曹は炭酸水素ナトリウムの別名で、クエン酸はレモンなどミカンの仲間の酸味の成分です。しゅわっと溶けるさわやかな風味は、口の中でおこる化学変化と関係があります。自分でつくったラムネ菓子で、その化学変化を感じてみましょう。

どうして? 変化、熱を奪いながら

重曹をクエン酸などの強い酸と一緒に水に溶かすと、二酸化炭素の泡が発生します。この化学変化はまわりから熱を奪う吸熱反応を起こしながら進むため、手のひらはひんやりと感じます。

ラムネ菓子を食べると、ラムネの成分が口の中のだ液の水分に溶けて化学変化が起こります。口の中がしゅわしゅわと感じるのは、発生した二酸化炭素の泡の刺激によるもの、ひんやりと感じるのは吸熱反応によるものです。

また、反応した分のクエン酸が減って強烈な酸味がやわらぎ、砂糖の甘味も加わってラムネらしい甘酸っぱさになります。ラムネ菓子を水に溶かすと炭酸飲料のラムネのような味になります。試してみてください。

活用法は? 反応時の「しゅわしゅわ」利用

炭酸水素ナトリウムには、重炭酸ソーダという別名もあります。重炭酸ソーダは、炭酸ソーダにさらに炭酸が加わったものという意味の名前です。ソーダは漢字の当て字で曹達と書きます。重曹という名前は「重炭酸曹達」を略した言葉です。

重曹はレンジの油汚れ落としにも使える

重曹は酸と反応するほか、加熱すると分解して、やはり二酸化炭素を発生します。ケーキやクッキーの生地をふくらませるためにこの二酸化炭素の泡を利用しますが、入れ過ぎると特有の苦味が残り、おいしくありません。ベーキングパウダーは、重曹にあらかじめ酸を混ぜて二酸化炭素を発生しやすくして、苦味が残りにくいようにしたものです。

重曹の水溶液は弱アルカリ性で、生ごみなどによる酸性の汚れや油よごれが簡単に落とせることから、安全な台所用の洗浄剤として注目されています。酢やクエン酸と混ぜて使い、化学変化によって発生する泡で汚れを浮かせる使い方もできます。

このほか重曹は、泡が出る発泡入浴剤、出過ぎた胃酸から胃を守る制酸剤などの医薬品、安全性の高い農薬原料として広く利用されています。

(東京都公立中学校講師 小林真理子、実験・撮影協力=泉田謙、仮説社)

[日本経済新聞朝刊ニュースクール2012年3月17日付]
 土曜の日経朝刊ニュースクール面で隔週で連載中の「おうちで理科」から夏休みの自由研究に向く記事をセレクト。家庭にある身近な材料を使って、簡単ですぐできる実験や観察を8月13~19日に毎日1つずつ紹介します。

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