2019年5月24日(金)

ローン借り換え、注意点は? 月の負担変えず期間短く ファイナンシャルプランナー 深田晶恵氏

2012/8/3 7:00
共有
印刷
その他

 最近、住宅ローン金利が低下して、変動型だと0.875%か、さらに低いものもあると聞き、借り換えを検討しています。注意点など教えてください。(東京都、男性、42)

明るいニュースは少ないですが、住宅ローンを借りている人にとってはチャンス到来です。長期金利の低下を受けて、連動する住宅ローン金利が史上最低水準に下がっているからです。おまけに金融機関では住宅ローンの低金利競争が繰り広げられています。

つい1%を下回る変動金利に目が奪われてしまいますが、お薦めは長期の固定金利ローン、なかでも10年固定金利ローンです。各行とも金利の割引幅が大きく、今月は適用金利が1.35%という銀行もあります。

どのような人が借り換えに向いているのでしょう。10年以上前なら、長期間の固定金利型で1%以上の金利差があり、残高1000万円以上、返済期間が10年以上残っている人が固定型に借り換えるのがセオリーでした。

でも今は「短期固定で2%以上の金利を支払っている人」と「変動型ローンを使っている人」も対象です。当てはまる人は多いでしょう。

例えば5年以上前に「3年固定型」を借りた人は当初、大幅な金利割引を受けていましたが、現在は割引幅が縮まり2%以上の金利を支払っていると思われます。同様に変動型で、2%台の人もいます。

最近1%未満の変動型を借りた人のなかには「低金利が続いているから、このままで大丈夫」という考えがありそうです。でもこの金利を約束する期間はたった6カ月。10年固定型に移行すれば、変動型の20倍の期間にわたって金利を固定できます。目先の金利が少し高まっても安心料と割り切れるはずです。

金利が下がる人は、借り換えても月々の返済額を減らさないのがポイントです。例えば2.5%から1.35%に下げたうえで返済額を同じにしておけば、返済期間を数年短くできます。月々1万円ほど返済額を上乗せできれば、60歳時点で完済できる人もいるでしょう。

ぜひ一度、身近な金融機関を訪れて、見直しの相談をしてみましょう。老後に負担を残さないために、60歳時点の残高が500万円以下になるよう借り換えを検討したいものです。

深田晶恵(ふかた・あきえ)
 ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)。株式会社生活設計塾クルー取締役。外資系電機メーカー勤務を経て、1996年にFPに転身。現在は、特定の金融商品を販売しない独立系FP会社生活設計塾クルーのメンバーとしてコンサルティング業務を行うほか、雑誌等の原稿執筆、講演などを手がける。最新刊『「投資で失敗したくない」と思ったら、まず読む本』(ダイヤモンド社)。その他『30代で知っておきたい「お金」の習慣~99%が知らずにソンしている85のこと』(ダイヤモンド社)、『災害時 絶対に知っておくべき「お金」と「保険」の知識』(共著)、『住宅ローンはこうして借りなさい・改訂3版(ダイヤモンド社)』、『女子必読!幸せになるお金のバイブル』(日本経済新聞出版社)など著書多数。ブログ『お金のおけいこ』http://blog.akie-fukata.com/ ツイッターアカウント[akiefukata]

[日本経済新聞朝刊 2012年8月1日付]

共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報