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日本サッカー世界への挑戦(五輪編)

日本、スペイン戦は奇跡でなく「必然の勝利」
サッカージャーナリスト 大住良之

(3/3ページ)
2012/7/27 7:08
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前線の4人とボランチの追い込みぶり、それが単独ではなく、2人目、3人目と続くプレーが90分間途絶えることがなかったのは、素晴らしい驚きだった。

スペイン選手を取り囲むようにして守る(右から)山村、吉田、山口=共同

スペイン選手を取り囲むようにして守る(右から)山村、吉田、山口=共同

■全員の献身でつかんだ勝利

得点を取ったのは大津だった。相手を精神的に追い詰めたのは永井のスピードだった。だがこの試合は、間違いなく全員の献身でつかみ取ったものだった。

あえて1人ヒーローを挙げろといわれたら、私はボランチの山口蛍(C大阪)の名前を出したい。90分間の集中力、相手への詰めの厳しさ、さらにボールを奪った後の落ち着いたさばきだけでなく、しばしば最前線のサポートやFWを追い越してゴールに迫る動きも見せ、非のうちどころがなかった。

相手よりたくさん走り、90分間その動きを落とさなかった。だから奇跡ではなく、必然の勝利なのだ。

「マイアミの奇跡」を起こした後は…

選手たちの落ち着きが、それを証明している。スペインに勝っても、残りの2試合に負けたら何の意味もない。

29日に戦う第2戦の相手モロッコも、そしてそのモロッコと2-2で引き分け、日本の第3戦の相手となるホンジュラスも、フィジカルが強く、スピードがあり、日本にとってはスペイン以上にやりにくい相手になりそうだ。それは選手たちも十分承知している。

96年アトランタ大会のこと。日本は初戦でブラジルを1-0で破って「マイアミの奇跡」と言われながら、第2戦のナイジェリア戦で消極的になり、結局グループリーグを突破できなかった。そうした歴史を、今のイレブンは知っている。

東京での壮行試合(11日、ニュージーランドと1-1)以来、試合を重ねるたびに調子を上げている日本。モロッコ戦は、きっと、もっともっと良くなる。

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