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解説者の目(池田浩美)

なでしこ、「想像力」と「絆」が生んだ先制点
カナダに2-1、白星発進

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2012/7/26 7:00
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川澄の先制ゴールを喜ぶ沢ら=写真 小川望

川澄の先制ゴールを喜ぶ沢ら=写真 小川望

まるで3人の間にテレパシーが通じているようだった。沢穂希―大野忍―川澄奈穂美のINAC神戸トリオで挙げた先制点。初戦の難しさもあり、なんとなくすっきりしない展開だったが、そんな雰囲気を打ち破る素晴らしい得点だったと思う。

お手本にしたいようなゴール

ロンドン五輪でサッカーの日本女子代表(なでしこジャパン)は25日、カナダを2-1で下して白星発進した。その試合を振り返る上で、まず挙げなければいけないのは前半33分に川澄が奪った先制ゴールのシーンだろう。

左サイドから沢が浮き球で大野に送り、ペナルティーエリア内で受けた大野が足の裏を使ってバックパス。走り込んできた川澄が角度のない位置から右足でゴールにたたき込んだ。

思いもしないようなパスを出した沢と大野の想像力、そして川澄の決定力――。「なでしこ」らしいコンビネーションが生んだ、お手本にしたいようなゴールだった。

それにしても大野のあの体勢を見て、川澄がよくあの位置に走り込んだものだ。同じチームでやっているので分かり合える部分があるのだろう。「あそこに必ず走り込んでくれるはず」、そしてもう一方の選手は「パスを出してくれるはず」……。選手と選手の信頼の絆が感じられたゴールだった。

カナダ戦の前半、先制ゴールを決めた川澄=写真 小川望

カナダ戦の前半、先制ゴールを決めた川澄=写真 小川望

初戦の難しさも

選手も初戦ということでかなり難しかったはずだ。緊張感もあっただろうし、多少雰囲気にのまれているようなところも感じられた。また、ピッチに水をまいた影響で、ボールがバウンドした後に思った以上に伸び、試合開始直後は選手たちも戸惑っているように見受けられた。

カナダも前半、ものすごいプレスをかけてきた。昨年の女子W杯王者の日本に先制されたくない、自分たちが先制したい、という気持ちが強かったのだろう。そのため、ボールを持ててはいても、なかなかゴールを奪うことはできなかった。

しかし、川澄のあのゴールでチーム全体が勢いづいたし、精神的に落ち着いたように思う。

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