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イチロー、何が違うか…あるスカウトの分析
スポーツライター 丹羽政善

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2012/7/19 7:00
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例年、オールスター前日の個別会見といえば、イチローの独演会だった。各選手がテーブルに分かれ、メディアがその間を自由に行き来する形だが、イチローの前だけは常に二重、三重の輪ができ、人波が途切れない。多くのメディアが限られた時間を奪い合った。

ある年のオールスターで

日米のメディアがおよそ15~20分交代でイチローを囲むのが通例だったが、ある年、日本メディアとの会見が盛り上がって、米メディアの時間が短くなってしまったことがある。

そのとき、シアトル・タイムズ紙のラリー・ストーン記者が「これでは足りない。どこかで時間をとれないか?」とイチローサイドに頼み込んだ。

果たして翌日――オールスターゲームの試合前、クラブハウスに行くと、ストーン記者がイチローにインタビューしていた。

申し入れが認められたのだ。しかも、他の記者が加わろうとすると、通訳が「これは1対1のインタビューなので……」と断っていた。

大統領の"一般教書演説"のようなもの

ストーン記者は、今でもたびたび、その話をする。彼にとって、オールスターでのイチロー会見は1年のうちで最も多岐にわたって考えていることを言葉にする機会――アメリカでいうなら大統領の一般教書演説、日本でいうなら首相の施政方針演説のようなものだったようだ。

そんなオールスターの"名物"は、今年も実現しなかった。オールスターに何かが足りないと思わせるのは、特に日本人にとってイチローの不在と無縁ではないだろう。

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