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ルミオテック、太陽光に近い有機EL照明開発 博物館・衣料店舗向け

8月に量産開始

三菱重工業、ローム、凸版印刷、三井物産が出資する有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)照明製造メーカー、ルミオテック(山形県米沢市、重永久夫社長)は、太陽光に近い製品を開発、8月に量産・出荷を始める。新たに有機EL素子を開発、これまで難しかった赤や肌色の再現性を高めた。熱を出さずより自然の色に近い照明の需要が見込まれる博物館や衣料・生鮮食品の店舗などを中心に国内のほか、欧州・アジア諸国で拡販する。初年度、1.5万枚を生産する計画だ。

新たに開発、量産するのは「P06シリーズ(昼白色)」。詳細は明らかにしていないが、有機EL照明パネルの核となる有機発光層や中間電極層などを構成する有機材料の種類や配合を見直した。太陽光のもとでの色の見え方をどれだけ再現できるか指標となる「平均演色評価数(Ra)」(太陽光は100)について、93を達成した。「世界最高の演色性を実現した」(ルミオテックの森田好彦・取締役マーケティング部長)という。

今年4月に発売した高効率有機ELパネル(発光効率は1ワットあたり40ルーメン)の平均演色評価数は80で、新製品は、太陽光により近い再現性を実現。「06シリーズ」の発光効率は、1ワットあたり28ルーメンで、サイズの異なる5種類をそろえた。価格は1万3000~4万円。最大パネルの大きさはタテが97ミリメートル、横が287ミリメートル。米沢の工場で量産する。

有機ELは白熱電球や蛍光灯、発光ダイオード(LED)に比べ、薄く軽量で場所を選ばず設置がしやすい。また発熱が少なく、光に紫外線や赤外線を含まないため照らされたものを傷めないなどの特徴がある。ルミオテックは色の再現が求められる博物館や美術館の展示物の照明や衣料品や生鮮食品の店舗での需要が見込めるとしている。

ルミオテック、色再現性が「世界最高」の有機ELを開発

ルミオテック、色再現性が「世界最高」の有機ELを開発

ルミオテックは2008年に設立。有機EL研究の第一人者、城戸淳二山形大学教授技術の基礎技術、三菱重工の有機ELパネル製造技術、ロームの有機EL素子開発、凸版印刷の印刷技術、三井物産の世界での販売網を強みに持つ。

照明用の有機ELの材料やパネル製造では、パナソニックやNEC、三菱化学や住友化学、コニカミノルタホールディングス(HD)や米ゼネラル・エレクトリック(GE)や蘭フィリップス、韓国のLGケミカルなどが開発に力を入れている。民間調査会社、富士経済によると、2012年度の有機EL照明の世界市場規模は64億円、15年度380億円、20年度に3450億円。ただ、蛍光灯やLED照明に比べ「現時点では単価も高く、性能も発展途上」(森田氏)。ルミオテックは、量産化を進めるなどで15年度までに価格を約半分におさえ、15年度に100億円、20年度に500億円の売り上げを計画している。

(電子報道部 杉原梓)

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