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全英への道…ミズノ・オープンでの泣き笑い

編集委員 吉良幸雄

全英オープン(7月19~22日)の出場権をかけた男子ゴルフのミズノオープン(6月24日まで、岡山県JFE瀬戸内海GC)で、日本勢は2位タイの武藤俊憲(34)、4位の小田孔明(34)、5位タイの藤田寛之(43)の3人が、上位4選手に与えられる切符を手にした(石川遼、高山忠洋、谷口徹、市原弘大は既に資格を保持)。

日本参戦2年目のブラッド・ケネディ(38、オーストラリア)がツアー初優勝。「全英への道」をかけた戦いの泣き笑いは……。

最も注目された松山だったが…

ミズノオープンで最も注目されたのは20歳のアマチュア、松山英樹(東北福祉大3年)だった。昨秋の三井住友VISA太平洋マスターズを制し、4月のマスターズ・トーナメントで2年連続予選を突破した"怪物アマ"が、今季国内ツアー初参戦。マスターズに続くメジャー大会出場を目指したが、通算4アンダーで43位に終わった。

松山はタイで行われた全英アジア最終予選(3月1~2日)にも出場している。2日目の前半を2位に2打差をつけて首位ターン。全英切符をほぼ手中にしながら、終盤3ホールで6打も落として涙をのんだ。

マスターズ(4月8日まで)では27位でスタートした最終日に80をたたいて54位に転落、来年の出場権(16位以内)どころか、2年連続のベストアマまで逃してしまった。

パットが初日から不調

両大会のリベンジをかけ、ミズノオープンに臨んだ松山。「久しぶりのプロの試合でグリーンが速く感じる。しっかりストロークして、どれだけ強く打てるか」と話していたが、そんな不安を抱えていたパットが初日から不調。3パットボギーを2回もたたいて40位発進と出遅れ、最終日までグリーン上で苦戦した。

「あれだけ入らなかったら、しかたがない。パットが入らないと簡単にボギーを打ってしまう。アプローチを寄せても意味がない。パットの大事さがよくわかった。10打以上損している」と苦笑した。

松山といえば、パッティングのアドレスの際に大きく足を開くワイドスタンスが特徴だったが、マスターズ以後はスタンス幅を大きく狭めるなど試行錯誤。打ち方を含めて、どんなスタイルが自分に最適か模索中という。

次回のツアー出場は、昨年6位に入ったサン・クロレラクラシック(26~29日、北海道小樽CC)を予定している。

ルーキー藤本は2戦連続Vを目指したが…

今季の活躍目覚ましいルーキーの藤本佳則(22)は、日本ツアー選手権シティバンク杯に続く2試合連続優勝に挑んだ。

日本人選手で過去に初優勝から2連勝した選手はいない。3日目を首位と2打差の4位タイで終え、快挙達成の期待が膨らんだが、最終日にプロ最悪の77をたたき大学の後輩・松山と同じ43位に沈んだ。

ドライバー、アイアンショットが安定、開幕戦から堅実なプレーを続けてきたのに突然の大乱調。「いやもう、大変でした」。2番(パー5)で3パットボギー。4番(パー4)ではグリーン奥からのアプローチが何とシャンク、序盤で2ボギーをたたき、すっかりリズムが狂った。

ただ大会前から全英出場は確実視されており、藤田に次ぐ賞金ランク2位の資格でメジャー初出場を決めた。

武藤は最終日の猛チャージで出場権

最終日に猛チャージをかけ、5年ぶり3度目の全英出場権をもぎ取ったのは武藤だ。後半の11番からの5連続を含め9バーディー、63をたたきだした。

最終日は23位スタートだったから「全英は全く頭になかった」のも当然。ところがショットメーカーの弱点だったパットが面白いように決まった。

武藤はオフにパット名人の谷口徹の宮崎合宿にも参加している。「(技術を)見て盗んだ」。アドレスで前傾が深くなりすぎる悪癖を矯正し、パターをしっかり握って「手先で打たない練習をしていた」と話す。

ただ谷口からは「武藤は下のほうでノンプレッシャーでやってるほうが強い」と冷やかされたそうで「優勝争いのプレッシャーの中で、ああいうゴルフをしないと本当に強くはなれない」と師匠の辛口コメントを素直に受け止めていた。

一度はあきらめかけた小田孔は…

小田孔は11番で6個目のバーディーを奪った直後の12、13番でいずれも3パットボギーをたたいた。「苦手なコースだし、やっぱりダメか」とあきらめかけたが、17、18番を連続バーディーで締め、滑り込んだ。

全英オープンの週には北陸オープンに出る予定だったそうで、ちょっと戸惑いながらも2年ぶり3度目となる全英出場を喜んだ。

一方、ケネディと並んで首位発進した上田諭尉(38)は、11アンダーの5位タイで惜しくもメジャー初挑戦を逃した(順位が同じだった場合は世界ランキングの最上位者が出場権を得るため)。

最終日は序盤からショットが不安定で72とスコアを伸ばせずじまい。大会主催者のミズノと用具使用契約しているだけに、悔しさが募る。ミズノ所属の手嶋多一(43)も同じく5位タイ。大会ホストプロの優勝は1986年の中嶋常幸以来、遠ざかったままだ。

11回のうち外国人選手が9勝

ところで、本大会の会場であるJFE瀬戸内海は、ススキ状に伸びたラフにマウンドと、その風景は本場のリンクスコースを思わせる。強い風が吹き、全英国内予選を行うには格好の舞台だ。

だが、今回を含め11回のうち外国人選手が9勝と日本勢はどうにも旗色が悪い。オセアニア出身選手が風に強いのも確かだが、外国勢はメジャー出場をかけた戦いとなると目の色が違ってくる。

翌週行われた日韓対抗戦(7月1日まで、長崎県パサージュ琴海アイランドGC)では、優勝経験など実力では完全に上回るはずなのに、日本は韓国に8-12で完敗した。ここ一番での勝負に対する甘さを、なかなかぬぐい去れない。

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