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石巻の「巨大缶詰」解体

2012/6/30付
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東日本大震災の被災地の津波で流されて路上に横倒しになっていた巨大タンクの解体が30日、宮城県石巻市で始まった。鯨大和煮の缶詰が描かれ、被災の象徴的存在として保存を求める声もあったが、所有する水産加工会社が被災者の心情にも配慮し、撤去を決めた。

解体を待つ高さ約11メートルの鉄製タンク。近くの水産加工会社「木の屋石巻水産」が魚油の貯蔵に使っていた(30日)

解体を待つ高さ約11メートルの鉄製タンク。近くの水産加工会社「木の屋石巻水産」が魚油の貯蔵に使っていた(30日)

タンクは40年前に造られた。2006年に色を塗り替える際、木村隆之副社長がタンクと看板商品の缶詰の形がそっくりなことに気づき、文字通り看板に。観光客らに「世界一の缶詰」と親しまれた(木の屋石巻水産提供)

タンクは40年前に造られた。2006年に色を塗り替える際、木村隆之副社長がタンクと看板商品の缶詰の形がそっくりなことに気づき、文字通り看板に。観光客らに「世界一の缶詰」と親しまれた(木の屋石巻水産提供)

あの日、巨大津波が石巻を襲った。漁港そばの工場は全壊、タンクは約300メートル離れた県道の中央分離帯まで流された(3月1日)=写真 今井拓也

あの日、巨大津波が石巻を襲った。漁港そばの工場は全壊、タンクは約300メートル離れた県道の中央分離帯まで流された(3月1日)=写真 今井拓也

保存も検討されたが「見るたびに津波を思い出し、つらい」との声も多く、解体し撤去することになった。はさみ状の機器をつけた重機が解体を始める(30日)

保存も検討されたが「見るたびに津波を思い出し、つらい」との声も多く、解体し撤去することになった。はさみ状の機器をつけた重機が解体を始める(30日)

切り裂かれるたび、タンクはゴンゴン、ギリギリと大きく鳴った

切り裂かれるたび、タンクはゴンゴン、ギリギリと大きく鳴った

タンクの解体作業を感慨深そうに見守る

タンクの解体作業を感慨深そうに見守る"生みの親"の木村副社長。「このまま残せなかったのは残念だが、別の形に変えて震災を伝え続けるものとして再生させたい」と話す

もうすぐ2回目の夏が訪れる被災地。ヒマワリが咲くなか、細かくされたタンクの破片がトラックに積み込まれた。今後、テーブルやいすなどに加工し、来年に再建する新工場に展示するという=写真 浦田晃之介

もうすぐ2回目の夏が訪れる被災地。ヒマワリが咲くなか、細かくされたタンクの破片がトラックに積み込まれた。今後、テーブルやいすなどに加工し、来年に再建する新工場に展示するという=写真 浦田晃之介

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