「日本のゲームは最低」 波紋を広げたゲーム開発者の発言
ゲームジャーナリスト 新 清士

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2012/3/28 7:00
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質問をした日本人が誰なのかも大きな話題になった。ツイッターを通じて、後藤誠氏であることが明らかになると、フィッシュ氏は最終的には無礼であったことを後藤氏に謝罪した。後藤氏も自分の英語力の不足で、フォローしてくれた他の発言を聞き取れなかったことを述べていた。あるブログでは、フィッシュ氏の発言は、半分はジョークのようなニュアンスを持っていたことを後藤氏が理解できなかったのだろうとも指摘されている。

フィッシュ氏はGDC終了後に「自らのツイッターアカウントを永遠に更新しない」と発言して、関連する多くの発言を削除、整理している。ただ、「あくまで発言は不用意だった」ことは認めたものの、「最近の日本のゲームはどうしようもないほどつまらない」という発言は残している。

■日本のゲームはノスタルジー

「FEZ」の公式サイト

「FEZ」の公式サイト

フィッシュ氏は「FEZ」というゲームの開発を、事実上2人で、5年あまり続けている。このゲームは「スーパーマリオ」が全盛期であったころのようなクラシックな絵柄に、3Dを加えてマップの展開を切り替えていくという新しいタイプのアクションゲームだ。

映画に登場するゲームでは唯一「FEZ」だけが延期に次ぐ延期で、リリースされておらず、彼が夢の体現者側になれるかわからないまま銀幕のストーリーは終わる。このゲームが、誰もが子供時代に遊んだ、ファミコンやスーパーファミコン時代の懐かしいゲームから影響を受けていることは、フィッシュ氏も認めている。

一方で、フィッシュ氏は挑発的な発言をすることでも知られている。イベントでの「事件後」の米誌Game Trailersのインタビューの中で、超大型タイトルの一人称戦争ゲームを「戦争のポルノゲーム」だと批判して「『コール・オブ・デューティ』(アクティビジョンブリザード)も嫌いだ」とも言っている。

ただ、フィッシュ氏の発言がここまで大騒ぎになったのは、漠然と欧米の開発者が考えていたことを鋭く突いたからなのだろう。日本のゲームにはノスタルジーは感じていても、近年、大きなイノベーションを起こしていないのではないかと、特にインディーズ開発者は感じているように思えるのだ。

■ゲームは「3極化」が進んでいる

今、欧米圏のゲームは、3種類のゲームしか系統が存在しなくなりつつある。

トリプルA(AAA)タイトルといわれる、開発費が数十億円かかるような、まだパッケージが強い「超大型ゲーム」か、長期間遊んでもらうコミュニティ性を重視した「ソーシャルゲーム」か、フィッシュ氏が開発しているような「インディーズゲーム」だ。

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