2019年2月22日(金)

新iPadに触れて分かった潜在力 「生産、創造」のデバイスに
ジャーナリスト 石川 温

(5/6ページ)
2012/3/15 10:00
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iPad用動画編集アプリ「iMovie」は、旧バージョンよりも簡単なメニュー構成となった

iPad用動画編集アプリ「iMovie」は、旧バージョンよりも簡単なメニュー構成となった

新型iPadは、画面の解像度が高まったこともあり、グラフィックス部分にクアッドコアのA5Xチップを搭載している。アップルのウェブサイトには「スワイプ、スクロール、ピンチなどのちょっとした操作をする時も(中略)、その違いは明らかです」とあるが、実際に触った限りはiPad2に比べて劇的に速いという感触は得られなかった。

iPad2でもサクサクと操作でき、特に不満を感じられなかったことからも、新型iPadのクアッドコアグラフィックスの恩恵はあまり期待しないほうがいいかもしれない。ただ今後は、クアッドコアグラフィックスを活用した高画質のゲームアプリなどは期待して良さそうだ。新型iPadが世に出回りアプリ開発者を刺激することで、「クアッドコアグラフィックスだから実現できるゲーム」が現実のものになってくるだろう。

■高い認識率を誇る音声入力

新型「iPad」からみえるアップルの戦略とは

新型「iPad」からみえるアップルの戦略とは

使い勝手の部分で便利そうなのが音声入力だ。iOS5.1で対応したためiPhone4Sでも使えるが、これがかなり高い認識率を誇る。メールなど文書を作成するときにキーボード内のマイクボタンを押すと音声入力モードになり、話した言葉がそのままテキストとして入力される。句読点は「テン」や「マル」と話すことで入力できる。タッチパネルのキーボード入力が面倒なときに活用するといいだろう。

ただしiPhone 4Sで利用できる音声アシスト機能「Siri」は、新型iPadでは非対応となっている。

新型iPadの発売で、アップルの「通信機能」に対する戦略が見えたような気がする。新型iPadで初めて米国、カナダ向けに高速通信の「LTE」に対応したからだ。特に米国ではベライゾン・ワイヤレスとAT&TモビリティーがLTEで競争していることもあり、アップルが対応に踏み切ったと考えられる。当然のことながら、今夏に登場が噂されるiPhoneの後継機種もLTEに対応する可能性が高まった。

残念ながら日本では、唯一iPadを扱うソフトバンクモバイルがLTE(FD-LTE)サービスを提供していないこともあり、新型iPadではLTEによる高速通信のメリットを享受できない。ソフトバンク4Gとして提供しているサービスは「TD-LTE」という中国技術をベースにしている方式で、iPadは非対応だ。

海外発売モデルではiPadでテザリング機能が使えるようになったが、ソフトバンクモバイル向けは対応していない。

このあたりの通信機能は、日本ではやや残念と言わざるを得ない。

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