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「中国サッカー、覚醒の鍵」 岡田武史・前代表監督(下)

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2012/2/27 7:00
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サッカーの岡田武史・前日本代表監督は、今季から中国スーパーリーグ(日本のJ1に相当)の杭州緑城を率いることになった。2月中旬からチームとともに鹿児島・指宿でキャンプを張っていた岡田監督へのインタビュー。「下」では眠れる獅子と言われる中国サッカーが目覚めるポイントなどについて聞いた。(聞き手は運動部編集委員 武智幸徳)

練習前にコーチ陣と練習内容を確認する岡田武史監督

練習前にコーチ陣と練習内容を確認する岡田武史監督

■毎年のようにチームを投げ出すオーナーが…

――岡田さんは、うちのクラブにはカネがない、という話を盛んにされています。中国というと日本に比べて今は金回りがいい印象があるので、本当かなと思ってしまうのですが……。

「もちろんピンからキリまであるよ。広州恒産のスター選手、コンカはアルゼンチン代表でもないのに『世界一の高給選手』と言われている。その年俸も上海申花が今季獲得したフランス代表のアネルカが抜くらしいけれど。広州恒産の運営経費は年間約70億円で、控えも中国代表が並ぶとんでもないチーム。それに比べたら、杭州は運営経費が13億円だよ。ものすごい差がある」

「杭州のカネの無さには私も行ってびっくりしたよ。練習施設とか見ると、とてもカネがないとは思えないからね。親会社は中国でも大手のデベロッパーで羽振りは良かったんだけれど、政府が不動産バブルを警戒して富裕層が2件目の家を持つことを規制する法律を作ってから厳しくなったらしい。13億円の運営経費はスーパーリーグ全体で見ると中より下。強化費はその半分くらい」

「広州恒産は不動産、上海申花はIT系企業の金持ちオーナーがいて、潤沢な資金を持っている。そういうリーグの在り方がいいかというと、決してよくはないと思う。毎年のように、もうやめた、とチームを投げ出すオーナーが現れるらしいから。カネだけかかってリターンが不確定という理由で、ユース部門を突然つぶすオーナーもいる。かわいそうなのは放り出された若い選手だよ。私の場合は、そういう日本とは違うシステムの中で仕事をするのもたまにはいいか、という感じでやっているけれど」

■杭州は18歳にいい選手がそろっている

――そういう金満チームに対して、岡田さんはユース出身者を大量にトップに引き上げて勝負に出ようとしている。

「杭州は18歳にかなりいい選手がそろっている。もともと、7歳から18歳まで400人の選手を住まわせる学校付きの寮があって育成には力を入れている。その成果で18歳が優秀なのかと思ったら違った。今から3年くらい前に、オーナー指令で全国から15歳前後の優秀な子をかき集めたらしい。その子たちが目の前にいたわけ」

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