体温まる ショウガ入り食品 - 日本経済新聞
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体温まる ショウガ入り食品

何でもランキング

食材工夫すれば「薬膳に」

体を温める効果があることなどから、女性を中心にショウガが注目されている。チューブ入りショウガを携帯し、外食時に食べ物や飲み物に加えるショウガ好きは「ジンジャラー」と呼ばれるほど。スーパーなどに並ぶ加工食品にも、ショウガ入りをうたったものが増えてきた。どんなショウガ入り食品がおすすめか、専門家に試食して選んでもらった。

1位は菊正宗酒造の「酒粕(かす)しょうが鍋つゆ」。10人の選者全員が、上位10以内にランキングした。鍋料理はもともと体が温まるが、酒かす、ショウガという、温める効果の高い食材を組み合わせた点が評価された。レトルトの鍋つゆなので、肉や野菜などを切って加えるだけで栄養バランスのとれた食事になる。「鶏肉やカボチャなど、体を温める具材を使えば、立派な薬膳になる」(杏仁美友さん)という声もあった。

2位「小豆島で炊いたうまいでしょうが」はカツオ節のうまみと、しょうゆベースの甘辛い味付けで、ごはんが進む。6位「きざみ生姜」、7位「生姜でごはん」、10位「大豆としょうがのそぼろちゃん」など、ごはんにかけたり、調味料代わりに使ったりして、手軽にショウガを食べられる商品が高い評価を得た。

3位の「『冷え知らず』さんの生姜たまご春雨スープ」は、ショウガ入り食品を多く手掛ける永谷園の商品。「冷え知らず」さんは、働く女性向けに開発したシリーズで、エースコックと共同開発した9位「生姜とん汁うどん」など、提携商品も出ている。

ただ、むやみにショウガを摂取するのは要注意で、「胃炎などの炎症を起こしてしまうことがある」(劉梅さん)。適量は体質や体調によって異なるが、数グラム程度で十分効果はあるという。少量から始め、様子をみながら量を調節したほうがいいだろう。ショウガ入り食品を上手に取って、寒い季節を乗り切りたい。

加熱調理で効果高まる

ショウガは取り方によっては効果が異なるので注意したい。漢方薬では生ショウガと乾燥ショウガを使い分けている。冷え症の治療などに使われるのは主に乾燥ショウガ。生のショウガには胃の働きを助けたり、吐き気を抑えたりする働きがあるとされる。食事で摂取する場合も「加熱調理したもののほうが、体を温める効果は高い」(平柳要さん)。ショウガ入り紅茶は、すり下ろした生よりも、乾燥したショウガを入れたり、煮出したりするほうが温め効果は高まるという。

一方、ショウガにはカゼの引きはじめに汗を出して熱を下げる効果もある。温めるつもりでショウガを食べ過ぎると、逆に体が冷えてしまうこともあるという。

 表の見方 数字は選者の評価を点数化。(1)内容量(2)全国のスーパー、コンビニエンスストアなどの販売データを収集した日経POS情報の平均価格
 調査の方法 商品名にショウガ(しょうが、生姜)が入った加工食品(菓子、飲料、紅ショウガなどの漬物類、ショウガ焼きのたれなどを除く)が対象。2011年9月19日~12月18日の日経POS情報の売れ筋ランキングで上位に入った21品目を、専門家が試食し、順位付けした。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
 朝比奈千穂(漢方スタイルプロデューサー)▽菊池真由子(管理栄養士、サプリメントアドバイザー)▽木越敦子(フードアナリスト)▽杏仁美友(薬膳コンシェルジュ協会代表理事)▽土屋敦(料理研究家)▽平柳要(食品医学研究所所長)▽町田えり子(料理研究家)▽森島土紀子(生姜料理しょうがオーナー)▽劉梅(薬日本堂漢方スクール講師、中医師)▽若尾洋祐(フードアナリスト)

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