2018年11月14日(水)

北海道地震 被害拡大のメカニズム
小玉祥司編集委員が解説

2018/9/12 18:46
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北海道で9月6日午前3時8分ごろに発生した地震は震度7の激しい揺れを記録、40人以上が死亡するなど大きな被害を出した。内陸で起きた直下型の地震に加え、雨を含んで崩れやすくなっていた火山灰の土壌が被害を広げたと考えられている。

北海道で起きた地震は、6月に大阪北部で発生した地震や2016年の熊本地震と同様に、内陸部で断層が動くなどして起きる直下型の地震だった。震源地周辺で大規模な土砂崩れが発生し、深夜に家屋をのみ込んだことで多数の死者を出した。地震で周期の短い揺れが長く続いたことが土砂崩れを引き起こしたと考えられている。また、この地域は火山灰土壌に覆われ、この夏は雨が多く崩れやすくなっていたため、いっそう被害が広がったとみられている。

震度7という激しい揺れは初めてだが、地震が発生した地域では地震がたびたび起きていた。近くに石狩低地東縁断層帯と呼ばれる活断層があるほか、活断層以外の場所でも地震が発生していた。国の地震調査委員会ははじめ、今回の地震は震源が37キロメートルと深いため、石狩低地東縁断層帯とは別の場所で起きたとみていた。しかし詳しく調べた結果、地震を起こした断層が浅い場所まで広がっていて、関係を否定できないと見方を変えている。

今回に限らず、この地域では通常の直下型地震に比べ震源が深くなっている。これまで震度7を記録した熊本地震などでは震源の深さは十数キロで、今回は2倍以上深い場所で起きた。これは近くに日高山脈があるため、地殻が通常より厚くなっていて、地下深い場所にひずみがたまって地震を起こすためだと考えられている。

北海道だけでなく、日本はどこでも大きな地震が起きる可能性がある。地震に対する日ごろの備えが大切だ。

(編集委員 小玉祥司)

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