「サービス化」する家庭用ゲーム機、価値は「遊技体験」にあり
ゲームジャーナリスト 新 清士

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2011/9/28 7:00
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ソーシャルゲームが急成長している本質的な理由のひとつは、ゲームがサービス化へと変貌を遂げようとしている点にある。これはパッケージ販売を基本とする既存の家庭用ゲーム機でも同時に起こっており、ゲームの「サービス化」の流れを押しとどめることは不可能だ。この年末商戦にも、大きな影響を与えるこの流れを家庭用ゲーム機の視点から見ていこう。

■縮小する可能性の高い日本の家庭用ゲーム機市場

2010年の日本のゲーム市場は、約6683億円。家庭用ゲーム機が3442億円、オンラインゲームを中心としたパソコンゲーム市場が約1030億円。さらにソーシャルゲームなどを中心とした携帯電話ゲーム市場が2211億円に急成長している(「CESAゲーム白書」「JOGAオンラインゲーム市場調査レポート」「モバイルコンテンツ関連市場規模」の合算)。

モンスターハンターポータブル 3rd HD Ver. 公式サイト

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パソコンゲーム市場も、携帯電話市場を合算すると3241億円となる。どちらもアイテム課金を中心としたモデルであり、すでに家庭用ゲーム機市場に匹敵する規模にまで成長してきていることがわかる。特に、携帯電話向け市場は今年後半に向けてさらなる成長が見込まれるが、一方で、日本の家庭用ゲーム機市場は昨年より縮小する可能性が高い。超大型タイトルが年末に登場する見通しがほぼないからだ。

昨年の大型タイトルを見ると、約490万本を売った「ポケットモンスター ブラック・ホワイト」(任天堂、ニンテンドーDS)があり、約350万本を売った「モンスターハンターポータブル3rd(モンハン)」(カプコン、プレイステーションポータブル=PSP)に加え、「マリオ」(Wii)、「ドラクエ」(DS)といった100万本を超えるヒット作品が他にも5本存在した。

ところが、今年の現時点での販売数トップは「モンスターハンターポータブル3rd」の約90万本。新作タイトルとしては「テイルズオブエクシリア」(プレイステーション3、バンダイナムコ)が50万本のヒットで2位につけている状態だ。年末に数百万本のヒットが、事前に予測できるような超大型タイトルはないと言ってもよい。

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