2018年9月21日(金)

今さら聞けない「通貨危機」とは
岸本好正・日経プラス10キャスターに聞く

日経プラス10「フカヨミ」
2018/8/27 10:00
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 ニュースを詳しく解説する「フカヨミ」コーナー。トルコ・リラの急落を受けて、通貨危機の基礎情報を日経プラス10の岸本好正キャスターに聞きました。

小谷キャスター

小谷キャスター

岸本キャスター(8月21日出演)

岸本キャスター(8月21日出演)


▼ニュースの骨子
 8月10日、アメリカとの関係が悪化しているトルコの通貨リラが1日で20%急落した。これを受けてトルコと貿易や金融の結び付きが深い欧州株も売られ、日経平均も400円を超す下げとなった。通貨の急落を食い止める効果がある利上げをエルドアン大統領は拒否。アルゼンチンのペソや南アフリカのランドの新興国通貨も売られ、「トルコ通貨危機」と呼ばれている。

 岸本キャスターの解説要旨は以下の通りです。

■1997年はタイ・バーツがきっかけに

 「通貨危機と呼ばれる状況は過去にもありました。1997年、タイの通貨バーツの暴落をきっかけにマレーシアや韓国などの通貨も急落し、アジア各国に景気悪化が連鎖しました。インドネシアでは当時のスハルト大統領が辞任に追い込まれました。日本でも消費増税の影響も重なり、通貨危機と世界的な株安の影響で日経平均が2万円台から1万円台に逆戻り。山一證券や北海道拓殖銀行が破たんしました。翌年にはロシアで国債が支払えなくなるデフォルト=債務不履行が起きて、大きな経済危機に発展したのです」

■新興国通貨の売りは続く

 「通貨危機とは、通貨の急落が引き金となってドルなど外貨で借りている借金が膨らんだり、資金が引き揚げられたりして、深刻な景気後退に見舞われることです。今回のトルコの状況は、そこまで深刻な状態にはなっていないようです。都内でも円をリラに換金できますし、トルコ市民の生活も輸入品の価格は上がっていますが、一定の安定を保っているようです」

 「ただ、直近でもトルコのリラを含む新興国の通貨は売られています。南アフリカやインド、ブラジル、インドネシアなど、経常赤字が大きく、海外からの借金の国内総生産(GDP)比率が高い国の通貨が売られています。アジア通貨危機のように一気に影響が広がるとは考えにくいですが、トルコとの関係の深い欧州、特に南欧などへの影響は注意して見ておく必要があるようです」

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