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サッカーコーチング(城福浩)

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「なでしこ」のW杯制覇が示す日本の国力

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2011/7/27 7:00
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サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のワールドカップ(W杯)ドイツ大会優勝の余熱がまだ残っている。彼女たちの奮闘に心を動かされながら、私の頭の中をよぎったのは「国力」という言葉だった。

W杯のような、世界中からいろいろな国が集まって覇を争う大会になると、それぞれの国の強みや弱み、つまり国の持っている力が浮き彫りになりやすいのだろう。

■122カ国・地域の頂点に

今回のなでしこの快挙はいくら褒めても褒め足りないのではないか。女子W杯ドイツ大会の大陸別予選には122の国・地域が参加した。昨年、東京で開催された女子バレーボール世界選手権やチェコで開催された女子バスケットボール世界選手権の予選参加チーム数は100に満たなかったそうだが、とにかく、それだけの数の中で頂点に立つというのは本当に大変なこと。

予選参加国数の多さが勝つ難易度を示す大きな指標となることを考えたら、なでしこの優勝はやはり快挙といっていいだろう。

サッカーという競技はネットを挟んで対峙(たいじ)する競技ではないから、肉体がぶつかり合うことはどうしても避けられない。コンタクトプレーは単純に肉体の強さだけでなく気持ちの込め方も問われる。

■ピッチの中だけの勝負ではない

サッカーはまたミスを前提とした競技でもある。ミスを減らす努力は練習などで積むけれども、戦う相手もミスを誘おうと必死にやってくるわけだからノーミスの試合なんてありえない。だからこそ、ミスが生じた時、カバーリングだとか、ボールを1歩でも速く奪い返しにいくとか、仲間を助けるワークが絶対に必要になるのである。

そういう意味では、卓越した個人技はもちろんサッカーの華だが、「精神力」や「組織力」や「団結力」もサッカーを語る上では絶対に欠かせない要素なのである。今回のなでしこの戦いが多くの日本人に感動をもたらしたのは、そういういろいろなサッカーの要素をぎゅっと詰め込んで、しかも良質に表現してくれたからだろう。

そんな、なでしこの戦いぶりは、改めて私に、サッカーの勝ち負けは単なるピッチの中だけの勝負ではないのだなと認識させてくれた。

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