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なでしこ、世界が称賛したポゼッションサッカーの秘密
サッカージャーナリスト 大住良之

(4/6ページ)
2011/7/21 7:00
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■相手の「リアクション」を引き出す縦パス

「ただショートパスを回すだけの『ポゼッション』なら、相手はまったく怖くない。数歩動くだけで対応できる。怖いのは、短くても縦に入れるパス。相手はどうしても『リアクション』を起こさなければならなくなり、そこから守備組織のほつれが始まる」

庄司さんはそう解説する。

今大会前、日本のパスサッカーが相手に研究され、前へ前へとつぶしに出てこられるのを懸念した佐々木監督は、「縦への速い攻撃、相手DFライン裏への飛び出しと、そこへのロングパス」を模索していた。広い視野をもって思い切って長いパスをけり込み、相手DFラインを下がらせることで、持ち前のパスサッカーが威力を取り戻すはずと考えたからだ。

ところが大会が始まってみると、ニュージーランド戦では、DFラインから相手の背後に大きくけり込むばかりのサッカーになってしまった。メキシコ戦ではかなり修正できたのだが、イングランド戦では「狙われるパス」ばかりに戻ってしまったのだ。

そうした問題点が決勝トーナメントに入ってからの3試合で改善されたからこそ、優勝という最高の結果を手にすることができた。

ボランチ阪口の成長

そうしたサッカーの完成に、欠くことができなかったのが、MF阪口の成長だった。

阪口は1987年10月15日生まれの23歳。大阪・堺市出身で、地元の下野池少年サッカースクールでサッカーを始め、サウスフリーウィンドFCを経て、2000年にL・リーグ(現在のなでしこリーグ)の「スペランツァFC高槻」の下部組織「ラガッツァFC高槻スペランツァ」に加入。03年、高校1年生でL・リーグにデビューし、06年には18歳で日本代表にデビューした。

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