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なでしこ、世界が称賛したポゼッションサッカーの秘密
サッカージャーナリスト 大住良之

(2/6ページ)
2011/7/21 7:00
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このように決勝までの6試合で、内容的には大きなアップダウンがあった。しかし、ボール保持率(ポゼッション)」の点からいうと、すべての試合で相手を上回っているのである。

■日本のパス、総数も成功数も群を抜く

FIFAの公式記録に掲載されている数字によると、ニュージーランド戦が61%(相手は39%)、メキシコ戦が56%(同44%)、イングランド戦でも55%(同45%)、ドイツ戦が54%(同46%)、スウェーデン戦が60%(同40%)、そしてアメリカ戦が53%(同47%)。全試合を通じて、ボールを保持していた時間は、日本が圧倒的に長かった。

また、庄司さんが独自に入手したデータによれば、大会を通じての日本の総パス数は2704本で1試合平均451本だった。そのうち成功数は2125本(成功率78.6%)で1試合平均354本と、すべての数字において群を抜いていた。

このように、なでしこジャパンのサッカーがパスを多用する「ポゼッション」スタイルであることは間違いない。では、苦戦した初戦のニュージーランド戦や、選手たちが「あの試合の反省が転機となった」と口々に語ったイングランド戦は、ほかの試合とどう違ったのだろうか。「ポゼッション」に、どんな質の違いがあったのだろうか。

■「依存率」上位にDF陣

「縦へのパスが少なかった」。庄司さんはそう指摘する。

イングランド戦のパス総数は418本。他の試合と比較して少ないわけではない。しかしパスの受け手を分析してみると、DFが圧倒的に多い。

庄司さんが「依存率」と呼んでいるパスの受け手のパーセンテージを見ると、1位がDF熊谷紗希(浦和)の13.4%、2位が岩清水梓(日テレ)の12.2%と両センターバックが上位に並び、3位近賀ゆかり(INAC)12.0%、4位鮫島彩(ボストン)11.0%と両サイドバックが続いた。

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