2018年8月20日(月)

DeNA南場前社長独白「世界をともに目指せず悔しい」

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2011/7/8 7:00
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 携帯電話向けSNSの友人関係を反映した「ソーシャルゲーム」市場を牽引してきたDeNA。グリーと激しいつばぜり合いを繰り返しながら、歩調を合わせるかのように成長を続けた。時を同じくして両社は今、スマートフォンへの対応、そしてグローバル市場の開拓という新たな挑戦にまい進する。ライバルへの思い、そして自身が旗を振るはずだった世界戦略を率直に語った。

■「グリーはよくがんばるいい会社」

―― 創業から12年間の後半、モバゲーを始めた06年からの5年間は、終始グリーとしのぎを削りながら互いに成長してきました。国内最大のライバルについて、どういう思いですか。

 「グリーさんというのはモバゲーのそっくりさんを出してきたわけですよね。そういう会社っていっぱいあるんですけれど、みんな失敗している。でも、グリーさんだけうまくいっているということは、基本的にはよくがんばる、いい会社なんじゃないかと思っています」

 「だって、細かいところを見ているのよ。うちのシステムの裏側を丹念に見て、『あ、このエンジンを使っているな』なんて見つけて。その提供会社に聞くと、『うちでやりませんか』とグリーさんから電話がかかってきましたと言うじゃない。それは、まじめにやっている証拠じゃないですか」

―― モバゲーが「怪盗ロワイヤル」で大ヒットを飛ばす前の09年は、GREEが急激に会員数と業績を伸ばし、追い抜かれたときがありました。

 「そうですね。そのときにもう少しGREEをちゃんと見ているべきでしたね。私たちがソーシャルゲームをやることになってすごく勉強したのは、米フェイスブックのゲーム部門なんですけれども、GREEに関しても、もうちょっと意識するべきだったかなと。ただ、今は全社の売上高や利益で半分のところを注目するのではなく、やっぱり業界のリーダーとして市場を作っていくんだという気持ちでやっていきたい。今見ているのは違う競合というか、世界のプレーヤーの方を全然、意識していますね」

■米アップルやグーグルとの協業も模索

―― これからグローバル市場でモバイル端末向けのゲームプラットフォームの覇権争いに参加するわけですが、米アップルを始めとしてDeNAと同じ狙いの強豪がひしめいており、いばらの道が続くことも予想されます。そのなかで、DeNAはどのような戦略をとるべきでしょうか。

 「モバゲーは世界中で研究し尽くされていますからね。『いばらの道』かどうかは分からないですけれど、難易度の高いことを成し遂げようとはしています。今後の戦略ですが、もう社長ではないので本当に個人的な意見になりますが、やっぱりOS(基本ソフト)に依存しないという強みを生かしたいわけですよ、我々は」

 「そのためには、(アプリという形式ではなく)ブラウザー、ウェブでいかに展開していくかですよね。だから(ウェブの新規格の)『HTML5』には相当、期待をしています。やっぱり私は、スマートフォンが人類のエンターテインメントと知的活動の基盤となるところまで発展するとすれば、それはパソコンとインターネットの世界のようなオープン性が鍵だと思うんですよ。だから端末に依存することのないプラットフォームを築くことが大事なんだと思います」

―― スマートフォンのOSというプラットフォームを提供する2大巨頭、米アップルやグーグルとの連携という道は模索しないのですか。

 「もちろんありますね。今は戦っても全然勝てない強さですよね、先方は。ですから、我々もシリコンバレーに拠点をいくつか置いて、そこでデイリーに彼らとインタラクションをとって、お互いに資する何かを常に模索はしています」

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