ピッチの風

フォローする

「熱いスタジアム」が生み出す至福のサッカー
編集委員 武智幸徳

(4/5ページ)
2011/6/19 7:00
保存
共有
印刷
その他

普通に考えれば、ある程度の高さを確保した方が試合は見やすい。ドイツなどの新しいスタジアムを見ていると客席の最前列の位置が高くなっているように思える。しかし、そうすることで失われるものは大きいと私は思う。

■選手とファンの一体感

イングランドのプレミアリーグが世界中の人々を(スタジアムに行けないテレビ桟敷の人々も含めて)熱狂させるのは、スタジアムの構造が作り出す選手とファンの一体感に負う部分がかなりあると思っている。

テレビを通しても空間がタイトというか、密度が濃いように感じる。それを最も痛感するのはゴールが決まった直後だ。

ヒーローとなった選手はガッツポーズや歓喜のジャンプを繰り返しながら客席に向かって爆走する。それを仲間が祝福しようと追いかける。つかまえて歓喜の塊ができる。

この一連の流れをテレビのカメラが追いかけた時、選手たちの歓喜の塊の後景には、同じように喜びを爆発させて誰彼となく抱き合うファンの姿がある。

■誰もが「そこに行ってみたい」

一つのフレームに選手とファンの喜びが共存している。そこに映るのは混ざり物のない「至福」のみ。テレビで目にすれば、誰でも「自分もそこに行ってみたい」と思わせるような光景である。

サブリミナル効果ではないが、プレミアリーグはそういう刷り込みを毎週毎週、世界中の人々に施しているように思えてならない。

それが可能なのはピッチと客席の距離が近く、また客席の位置が低い、スタジアムのつくりが大いに関係していそうだ。

  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップスポーツトップ

ピッチの風 一覧

フォローする
カメルーン戦へ向け、調整する日本代表の選手たち=共同共同

 サッカーの日本代表が今年初めての国際親善試合をオランダのユトレヒトで行う。相手は9日がカメルーン、13日がコートジボワールというアフリカ勢。今回代表に呼ばれたメンバーは全員海外組という日本代表史上初 …続き (10/8)

FC東京・長谷川健太監督が座るAKRacingのシート=FC東京提供FC東京提供

 JリーグのFC東京の苦しいフトコロをつかの間でも潤した椅子がある。ゲーミングチェアブランド「AKRacing(エーケーレーシング)」とのコラボ商品をこの夏、限定販売したところ、予想を大幅に上回る売れ …続き (9/10)

湘南・谷(右)は長身ながら俊敏な動きで大器の片りんを見せている=共同共同


 サッカーのJリーグで今季、20歳前後のGKが水を得た魚のように躍動している。長らく日本の弱点と語られてきたポジションに新しい波が台頭しつつある。
 東京五輪世代のGKといえば、既にA代表のデビューも果 …続き (8/13)

ハイライト・スポーツ

[PR]