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日本でも「脱バント」が浸透するか 日米野球比較5
スポーツライター 丹羽政善

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2011/2/14 7:00
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大リーグに比べれば、まだまだデータが少なかった日本でも、2000年代に入ってからバントの効果についての検証が本格化している。

06年には東京学芸大学の及川研准教授らが、無死一塁でヒットエンドランや盗塁など各種作戦のなされた後の攻撃展開を比較することによって送りバントの効果を調べようと、プロ野球の公式戦全846試合(セ・リーグ330試合、パ・リーグ300試合、交流戦216試合)の中継放送を録画したそうだ。

■バントが有利とはいえない

05年にはプロ野球公式戦の前半戦を対象として犠打の有効性を分析。得点期待値が下がる結果となったことはすでに紹介したが、その対象を1年間に広げて再検証を試みたのである。

及川研・栗山英樹・佐藤精一:『野球の無死1塁で用いられる送りバント作戦の効果について』、「コーチング学研究」、第24巻第2号、2011

及川研・栗山英樹・佐藤精一:『野球の無死1塁で用いられる送りバント作戦の効果について』、「コーチング学研究」、第24巻第2号、2011

気の遠くなるような作業の結果、導きだされた無死一塁のケースは3994回。それを「送りバント」「ヒッティング」「盗塁」「ヒットエンドラン」「バント企画後のヒッティング」と5つの作戦別に分けてその効果を分析すると、やはり得点期待値において「バントが有利とはいえない」という結論がもたらされたそうである(及川研・栗山英樹・佐藤精一:『野球の無死一塁で用いられる送りバント作戦の効果について』、「コーチング学研究」、第24巻第2号、2011)。

■送りバントした場合の生還率は37.6%

以下、同論文のデータを引用しながら話を進めるが、3994回のうち、送りバントが選択されたのは912件(22.8%)。このときの「進塁率」(一塁走者が二塁または、その先の塁に進塁すること)は81.6%で「生還率」(一塁走者がそのイニングで得点すること)は37.6%、「得点期待値」(及川准教授の論文ではイニング総得点となっているが、ここではこれまでと同様に得点期待値と表記する)は0.73点となっている。

ヒッティングした場合については2297件(57.5%)で、進塁率が40.7%、生還率36.5%、得点期待値は0.86点だった。

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