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若松勉、反骨心で育った「小さな大打者」
スポーツライター 浜田昭八

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2011/1/9 7:00
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小柄な左打者で足も速いとくれば、三遊間方向へコツンと合わせる安打が多く、バントもうまい脇役を連想する。だが、身長168センチの若松勉は"小さな大打者"と呼ばれるヤクルトの主力打者として輝いた。

■小兵を支えた下半身

公称168センチだが、本当は166センチしかないと後に本人が告白した。ただ、中学時代から距離スキーで鍛えた下半身はたくましく、太ももは競輪選手のように太かった。この強い下半身が、本塁打も打てる小兵・若松を支えた。

ヤクルト入り当初は、大変な屈辱を感じた。1970年秋のドラフト。ヤクルトは12選手を指名したが、若松を含めてうち7人がノンプロ選手だった。

3位指名の若松がもらった背番号は、2軍選手並みの57。前年までは赤坂宏三ランニングコーチがつけていた背番号だった。

■新人で好成績、「背番号1」勝ち取る

同じノンプロ組で、ポジションも同じ外野手のドラフト1位山下慶徳(河合楽器)は10。投手とはいえ、自分より下位指名の5位牧重見(サッポロビール)は16、8位会田照夫(三協精機)は18と主力扱い。小兵・若松の反骨心が燃え上がった。

1年目の71年は代打、途中出場が多かったが、112試合に出て規定打席不足ながら打率3割3厘。巨人・関本四十四投手に新人王をさらわれたが、1軍に定着した。

オフには胸を張って背番号変更を申し入れ、「1」を勝ち取った。ナンバーワンを目指す覇気がみなぎっていた。

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