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試合終盤ならバントすべきか 日米野球比較(2)
スポーツライター 丹羽政善

(3/3ページ)
2010/12/20 7:00
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■8回の場合は…

試合が進行し、回が終盤を迎えた場合はどうだろう。同点で迎えた8回に先行のチームが1点を勝ち越した場合、ホームチームの勝利期待値は.324まで下がる。

逆に1点を勝ち越して9回を迎えた場合、ホームチームの勝利期待値は.825まで上がる。

これらのデータは、当然ながらイニングによって1点の重みが変わってくることを示唆していて、このことから犠牲バントの価値もイニングによって違いが生まれると想像できる。

つまり、犠牲バントをすることにより、得点期待値そのものは下がるけれど、必要な得点が1点だけであるならば、バントをした方がデータ的には得点確率が上がり、勝利期待値が上がることにもなる。

■バントという作戦を否定できず

野球の試合は勝つことを目的としているわけだから、その限りでは、犠牲バントという作戦を必ずしも否定できないことになる。

これらの数値から生まれる無死一塁のセオリーは、試合の序盤であれば、得点期待値を重視して、無死一塁ではバントをせずに強攻策を採る――。もちろん、これは両チームのエース投手が投げ合うような投手戦の展開が予想されるならば、話は違ってくる。

一方、試合がもつれ、1点を争う展開となった試合終盤であれば、1点の重みを重視して犠牲バントの作戦を採る。

メジャーの野球はこの点に忠実で、監督がバントのサインを出す場合は、試合の後半が圧倒的である。

(次回は2011年1月17日公開予定)

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