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猛者の球譜

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江川卓、引きずる明暗両極端のイメージ
スポーツライター 浜田昭八

(2/3ページ)
2010/9/12 7:00
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クレバーな配球

このころの江川は速球とカーブの2つの球種だけで押す、シンプルな投球だった。

それでも勝てたのは、当時の長嶋茂雄監督が「高めで跳ねる」と表現した速球の威力が抜群だったから。カーブとのスピードの差を生かしたクレバーな配球で、打者との駆け引きでも優位に立った。

84年のオールスター戦では9連続三振奪取を目前で果たせず話題になった。福本豊、ブーマー、落合博満、石毛宏典ら、球史に残るパの強打者から8連続三振を奪い、71年の球宴で江夏豊が達成した9連続の再現は確実と見られた。

球宴での9連続三振を目前で逃す

ところが、9人目の大石大二郎をカウント2-0と追い込みながら、カーブをチョコンと合わされて二ゴロ。「カーブを外へはずして、速球で決めるつもりだった。9連続はもう無理でしょう」と苦笑した。

凡打が大きな話題になるのは速球派の江川ならではだが、再挑戦を口にしないのは少々クールに過ぎた。

遊び心も

作新学院―法大―巨人と野球の王道を歩んできたが、球界の古い体質には背を向けた。やみくもな猛練習に反発し、"手抜き"と攻撃された。さらに、サイドビジネスに関心を示し、競馬やワインにも興味を抱く遊び心があった。

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