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ピッチの風

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W杯から見えたもの 日本サッカーが目指す道
編集委員 武智幸徳

(4/4ページ)
2010/8/1 7:00
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ドリブルで攻め込むシャビ。スペインのような「パスの国」を目指すか=写真 今井拓也

ドリブルで攻め込むシャビ。スペインのような「パスの国」を目指すか=写真 今井拓也

究極の理想として…

FCバルセロナという一つのクラブをチームの核にすることで表現できた滑らかさであり、圧倒的な攻撃力で相手陣内にくぎ付けにすることで守備のリスクを減らすというのは相当な試練の道ではある。「パスの国」を目指すというのであれば、日本サッカー界を挙げて長期的な取り組みをしないと無理だろう。それでも究極の理想として目指すだけの価値はある。

日本と似た数字を残しながらベスト4に進んだウルグアイのような「カウンターの国」として身を立てる道もある。1試合平均のパスの本数は200本台、成功率も62%という低さ、ポゼッションして走る距離(38キロ)より、相手ボールを追い回す距離(48.1キロ)の方が多いことも日本と似ている。

「鋭さ」や「勢い」を重視

それでも全員が守備に精勤し、前線にフォルランとルイス・スアレスというワールドクラスのアタッカーがいたことで粘り強く勝ち抜いていった。精度をある程度犠牲にしても「鋭さ」や「勢い」を重視する。こちらは推進力のある選手を前線に用意できるかどうかが成功のカギになるのだろう。

シュートを放つフォルラン。ウルグアイのような「カウンターの国」を目指すか=写真 今井拓也

シュートを放つフォルラン。ウルグアイのような「カウンターの国」を目指すか=写真 今井拓也

志向する道で監督選びも違ってくる

おそらく、どちらの道を志向するかで選ぶ監督も違ってくる。特に前者の場合、フル代表だけでなく五輪、ユース年代もひっくるめて思想統一し、戦術・技術両面でサッカーの質を上げていけるイノベーターの資質が求められる。育成のノウハウをしっかり持った監督でないと難しい。後者の場合はより勝負師的な資質が求められよう。

日本の場合、相手との力関係でアジアの戦いでは「パスの国」を装い、本大会になると「カウンターの国」に"衣替え"せざるを得ない事態にしばしば直面する。日本サッカー協会はどんな基準で選ぶにせよ、新監督にはこの殻も破ってほしいものである。

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