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江夏豊 奔放左腕が球史に残した「9連続三振」「21球」
スポーツライター 浜田昭八

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2010/7/11 7:00
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並みはずれた野球センスに恵まれた江夏豊が、もし規律厳しいV9巨人のようなチームに入団したら、どんな野球人生を送っただろうか。400勝投手金田に劣らぬ大記録を残したか、それとも"ツノを矯めた"状態で早々と消え去ったか。

2年目にシーズン401奪三振

奔放に振る舞った18年だった。阪神入り2年目の1968年に25勝して最多勝、今なお最多記録に残るシーズン401奪三振をマークした。高卒2年目、20歳そこそこの若者が、胸をそらすのは自然の成り行きだった。

12勝の新人時代にも、225三振で奪取王になっていた。そこから6年連続で三振奪取王。三振奪取が江夏のトレードマークになった。通算1000三振など話題になる三振を王、長嶋らスーパースターから意図的に奪う離れ業も演じた。

そのため、奪取ペースを調整した。まかり間違うと、個人記録のためにチームが敗退の危機にさらされる。見せるプロのワザだったが、チームプレー優先の巨人では許されないことだった。

オールスター戦で9連続

三振奪取ドラマの極め付きは、オールスター戦での「9連続」だった。71年の第1戦。セの先発として規定いっぱいの3イニングを投げ、有藤、長池、江藤、土井らパの猛者をなぎ倒した。

9人目の加藤秀がファウルフライを打ち上げたとき、「捕るな」と捕手・田淵を制した。後にそれは、どうせスタンド入りするから「追うな」だったと訂正された。だが当時は9連続達成の自信を裏付ける「捕るな」だったと、取材陣にも思い込ませる迫力があった。

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