ゴジラ、日本版12年ぶり上陸迫る 夏の映画制すか

2016/7/27 18:00
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ライトアップされた「ゴジラヘッド」(2015年、東京都新宿区)

ライトアップされた「ゴジラヘッド」(2015年、東京都新宿区)

東宝が12年ぶりに製作したゴジラ作品「シン・ゴジラ」が7月29日から公開される。総監督・脚本に「新世紀エヴァンゲリオン」を手掛けた庵野秀明氏を起用し、日本版としては初めてフルCG(コンピューターグラフィックス)でゴジラを描いた。14年に米ハリウッドがリメークした「GODZILLA ゴジラ」が大ヒットしたことから、関係者の寄せる期待は高まっている。

■ロケ地の東京・大田区、まちおこしに活用

東京都大田区は区内がロケ地となった東宝の新作映画「シン・ゴジラ」の撮影風景を写した写真展を、21日から区役所本庁舎3階の展示スペースで開く。撮影には区も協力し、区職員が撮った撮影現場の写真約50点を展示する。
JR蒲田駅東口の大通り約800メートルを封鎖したロケや、約300人のエキストラの様子など、映画ならではの迫力ある撮影現場の様子が楽しめる。写真展は21~28日までと8月18~25日まで。

「シン・ゴジラ」 大田区で写真展(7月21日)

東京都大田区は7月29日公開予定の東宝の新作映画「シン・ゴジラ」を地元PRに活用する。映画は蒲田や梅屋敷など区内各所がロケ地となり、大田区も撮影協力していた。商店街や銭湯などと協力しながら、ゴジラの知名度を生かした集客策に取り組む。
大田区商店街連合会と連携し7月上旬から、ゴジラをモチーフにした旗を区内19商店街で掲げる。銭湯の「大田黒湯温泉 第二日の出湯」では、全国で唯一という女性の銭湯絵師に、ゴジラの銭湯絵を描いてもらう。7月22日から公開する。
8~9月にはゴジラの黒のイメージと連動した「おおたBLACKキャンペーン」も実施する。黒湯温泉にちなんで開発した「黒湯サイダー」やのりなど区内の黒い商品を集めてPRするほか、スタンプラリーで区内を回遊してもらう。

大田区、ゴジラでまちをPR(6月23日)

大田区はゴジラの黒のイメージにちなみ、区内の黒い商品を集めてPRする

大田区はゴジラの黒のイメージにちなみ、区内の黒い商品を集めてPRする

■ゴジラはポケモンに代われるか

「ポケモノミクス」相場の息切れが懸念される中、当面の株価材料は29日公開の「シン・ゴジラ」だ。東宝が製作したゴジラ作品は12年ぶり。総監督・脚本に「新世紀エヴァンゲリオン」を手掛けた庵野秀明氏を起用し、日本版としては初めてフルCG(コンピューターグラフィックス)でゴジラを描いた。
「米ウォルト・ディズニーにはミッキーマウスがいるが、東宝にはゴジラがいる」。島谷能成社長はしばしばこう語っている。「ドラえもん」や「名探偵コナン」、「妖怪ウォッチ」など東宝配給の人気シリーズは出版社やゲーム会社などが製作を主導するのに対し、ゴジラは東宝が製作から興行まで手掛けている。その分、ヒットしたときの利益貢献は大きい。
ゴジラは内弁慶の東宝が海外事業を拡大する先導役も務める。東宝作品は15年の邦画興行収入の上位10作品のうち8作品を占め、国内では圧倒的な強さを誇る。裏を返せば、さらなる成長には海外事業の拡大が欠かせない。
シン・ゴジラは100カ国・地域で配給する予定で、04年作品の67カ国・地域を大きく上回る。映画がヒットすれば、フィギュアなどキャラクター商品のライセンス収入も見込める。
今期は洋画の大作が少なく、東宝の自力が試されている。日本版ゴジラが映画市場で大暴れし、ポケモン相場で切り上がった株価を維持できるか。株価けん引役の期待を背負ったゴジラが間もなく日本に上陸する。

東宝、ゴジラはポケモンに代われるか(7月21日)

■青森の田んぼアートに「ゴジラ」現る

色とりどりの稲を絵の具代わりにして、田んぼに絵を浮かび上がらせる青森県田舎館村の「田んぼアート」が見ごろを迎えた。今年は、29日公開の映画「シン・ゴジラ」が題材。
田んぼ一面に描かれたゴジラは縦約70メートル、横約150メートル、面積約1万平方メートル。特別にデザインしたゴジラが国会議事堂を襲う様子を表現した。

窓(7月14日)

■東宝、実力試す新「ゴジラ」

予想を上回るアニメ作品のヒットが業績を支えたが、先行きはやや視界不良だ。かき入れ時の夏休みの興業の行方を見極める必要がある。カギを握るのが「ゴジラ」だ。
東宝は7月末、最新作の「シン・ゴジラ」を公開する。ゴジラは直近では14年に米ハリウッドの映画大手がリメークしているが、東宝が製作するのは12年ぶり。04年公開の「ゴジラ FINAL WARS」以来になる。
浦井常務は「映画の観客動員を左右するのは景気ではない。作品の力だ」と言い切る。結局のところ、作品の出来栄えがヒットを左右する。「アニメ頼み」でないことを証明できるか。東宝の実力が問われる夏となりそうだ。

東宝、3~5月期は増収増益 実力試す新「ゴジラ」(7月15日)

うがい薬のコップを手にしたゴジラ(4月、東京・歌舞伎町)

うがい薬のコップを手にしたゴジラ(4月、東京・歌舞伎町)

■「キングコング対ゴジラ」が4Kで復活

1962年に劇場公開されたゴジラシリーズ最大のヒット作「キングコング対ゴジラ」の4Kデジタルリマスター版が完成した。一部行方不明になっていたネガフィルムが発見され、オリジナル版の復元がかなった。14日午後9時から、衛星放送のスカパー!4K総合と日本映画専門チャンネル(2K)で放送される(再放送あり)。
今回の復元は新作映画「シン・ゴジラ」の公開(29日から)を記念したもの。修復は東京現像所が担当した。半世紀前の作品だけに劣化が激しく、完成に3カ月を要した。全10巻に及ぶフィルムを一コマずつチェック。傷の有無を確かめ、切れた部分はテープで補修した。その後、特殊な機械で読み取り、4Kデジタル映像に変換。CGで汚れや傷を一つ一つ消し、最後に劣化した色彩を調整した。

ゴジラ最大のヒット作、4Kで復活(7月14日)

■ハリウッド版もキングコングと対決

ハリウッド版の映画「GODZILLA ゴジラ」を手掛けた米映画会社レジェンダリー・エンターテインメントなどは、「ゴジラ2」やゴジラがキングコングと対決する「ゴジラ対コング」を製作すると発表した。
同社と配給会社ワーナー・ブラザースの発表によると、ゴジラ2は2018年6月、ゴジラ対コングは20年に公開予定。ゴジラ2の監督は「GODZILLA ゴジラ」のギャレス・エドワーズ氏が務める。

米「ゴジラ2」製作発表 キングコングと対決も(2015年10月15日)

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