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米公聴会証言要旨 トヨタ社長

公聴会での豊田章男社長らの証言要旨は以下の通り。

「米国人や世界中の我が社の顧客に対し、トヨタが品質と安全の問題にいかに真剣に取り組んでいるかを説明したい。トヨタ車を運転していて亡くなった方の遺族に対しては深い哀悼の意を表明したい。二度とこうした悲劇を繰り返さないために、全力を尽くすことを約束する」

「この数年、トヨタの成長のスピードが速すぎるのではないかという懸念があった。企業の拡大に人材育成が間に合わなかった面もあるかもしれない。昨年6月のトップ就任以降は『量より質』を第一に掲げてきた。私は創業者の孫に当たり、すべてのトヨタ車が私の名前を掲げて走行している。トヨタ車が傷つくということは、私自身も傷ついていることだと受け止めている」

「消費者に『トヨタ車は安全だ』と感じてほしいという願いは、誰よりも強い。私のリーダーシップのもとで、創業時から貫いてきた質と安全重視の姿勢を再確認する」

「問題とされている電子スロットル制御システムには、安全装置が施されており、設計に問題はないと考える。米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)の調査でも問題は発見されていない。現在、24時間体制で意図しない急加速の状況を再現しようとしているが、現時点では成功していない。(急加速を知ったのは)昨年末のことだ」

「23日の別の公聴会で、同装置の不具合を指摘した南イリノイ大学のギルバート准教授とはぜひ、情報交換したい。業界全体にとっても大切な問題で、ギルバート対トヨタということではない」

「一連のリコール問題に関して、迅速に対応できなかったという批判は真摯(しんし)に受け止めたい。現在、タイムリーに、地域を越えて情報を開示し、共有する仕組みを整えようとしている。今回のような場合、米消費者の苦情が日本にある本社にも届くような体制づくりが大切だ。必要に応じて、地域ごとに意思決定を行えるように組織も変更する。安全対策を強化するため、『グローバル品質特別委員会』を設置する」

「今回の教訓は『カスタマー・ファースト(顧客第一)』ということ。今までは問題が起きた場合、技術的にどうか、法令に沿っているかという2点が重視されすぎていたように感じる。今後は、もっと顧客の視点を取り入れていきたい」

「公式なリコール対象となっているトヨタ車を運転するのは安全ではない。直ちにディーラーに持ち込んで修理する必要がある。現在、リコールの原因とされている(アクセルやブレーキなどのぺダルの不具合)以外の問題についても調べる用意がある。現段階で電子制御系統の不具合を示す証拠はない。だが、電子制御系統に問題があると信じている消費者がいる以上、当局は調べる必要がある」

「(欧州で報告された)意図しない急加速について、米国のトヨタ首脳が知らなかったのは、トヨタの事業モデルの欠陥だ。トヨタの北米部門にはいい人材がたくさんいるが、すべての意思決定が日本で行われている体制がネックになった」

「トヨタの一連の調査への対応は遅かった。安全性の問題に少し鈍感だと感じた。担当官を日本に派遣し、自ら豊田(章男)社長に電話して『この問題は深刻だ』と説得した」

「当初、招致されていた米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)のストリックランド局長は就任わずか40日で、証人になるには時期尚早だ。代わって、運輸長官に就任から13カ月の私が責任を持って証言する。運輸省の代表として、我々は常に安全第一の姿勢で取り組んでいることを強調したい」

「現在トヨタに勤務するNHTSAの元職員が、リコール調査に対して当局に働きかけをしたと疑われているが、元職員が、調査中の案件について局内の人間と情報交換することはありえない。トヨタを特別扱いしたこともない」

北米トヨタ稲葉社長

「米国と日本で顧客を差別するようなことはない。もちろんトヨタ社内で米国側の意見を軽視するようなこともない。米国人が大半を占める米国トヨタ社内と、日本の本社では企業文化の違いはあるかもしれないが、そのあいだのコミュニケーションを潤滑にするのが私の仕事だ」

「消費者の信頼を失うほどトヨタにダメージを与えることはなく、自らそういう選択をするわけはない」

「欧州で報告された意図しない急加速の事例を米国のトヨタ首脳が知らなかったのは、隠されていたわけでなく、伝わっていなかったからだ。国境を越えた情報交換を、より積極的にすべきだったという批判は免れない。今後改善していくべき課題だ」

「今後の対策として、2010年末までに『ブレーキ・オーバーライド・システム』を北米のすべての車種に導入する」

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