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名古屋市立大と自然科学研究機構、タンパク質分子の中に組み込まれた糖鎖修飾の制御コードと言うべきアミノ酸配列を発見

発表日:2022年07月13日

タンパク質分子の中に組み込まれた糖鎖修飾の制御コードを発見!

バイオ医薬品の開発にも貢献

研究成果は「Communications Biology」に2022年7月13日に掲載。

自然科学研究機構 生命創成探究センターの加藤晃一教授(名古屋市立大学/分子科学研究所兼任)と名古屋市立大学薬学研究科の矢木宏和准教授(生命創成探究センター兼任)らの研究グループは、特定の糖鎖[注1]によって修飾されるタンパク質に着目し、その分子構造の中に組み込まれた糖鎖修飾の制御コードと言うべきアミノ酸配列を見出しました。さらに、この分子コードを組み込むことでバイオ医薬品として働くタンパク質に特定の糖鎖修飾を施すことができることを示しました。本研究成果は、英国時間2022年7月13日に、オープンアクセス学術誌「Communications Biology」に掲載されます。

【本研究成果のポイント】

糖タンパク質は、タンパク質部分と糖鎖部分から構成されます。タンパク質部分は、生体内で遺伝子の情報を設計図として合成されます。一方で糖鎖部分に関しては、設計図の存在が明らかとなっておらず、その構造を人工的に制御することは困難でした。こうした状況で本研究グループは、糖鎖で修飾されるタンパク質のアミノ酸配列の中に糖鎖部分の構造を規定する配列があることを見出しました。本研究により得られた知見は、ゲノムの中に糖鎖修飾を制御する暗号が書き込まれていることを示唆するものです。

【背景】

自然界に存在するタンパク質の多くは、糖鎖による修飾を受けた糖タンパク質として存在しています。糖鎖はタンパク質部分のはたらきを決める重要な役割があり、例えば体の中でのタンパク質の寿命(血中半減期)も決めています。また糖鎖は細胞の表面を覆って、細胞同士のコミュニケーションを司るとともに、ウイルスが感染する際の目印となっています。

タンパク質の構造は遺伝子の情報を設計図として決定されますが、糖鎖の情報はゲノムに直接書き込まれていません。そのため、タンパク質にどのような構造の糖鎖が結合するのかは予測困難です。その一方で、特定の構造を持つ糖鎖で修飾されたタンパク質の例が見出されてきています。これらを手がかりとして研究を進めることで、タンパク質を修飾する糖鎖の構造がどのように決まるのかという謎に迫ることができます。

※以下は添付リリースを参照

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

添付リリース

https://release.nikkei.co.jp/attach/636412/01_202207141029.pdf

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