ベネッセHD、「子どもの生活リズムと健康・学習習慣に関する調査」の結果を発表
発表日:2022年05月10日
早稲田大学柴田重信研究室・ベネッセ教育総合研究所 共同調査
「子どもの生活リズムと健康・学習習慣に関する調査」結果
学年が上がるにつれて生活リズムが乱れている子どもの割合が増加
〜規則正しい生活と精神的な健康状態・成績の間に正の関連〜
株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山県岡山市、代表取締役社長:小林 仁)の社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所は、早稲田大学 理工学術院 柴田重信研究室と共同で、2021年6月、小学4年生から高校3年生までを対象として、「子どもの生活リズムと健康・学習習慣に関する調査」を実施し、このたび分析結果を取りまとめましたのでお知らせします。
【調査にあたっての課題意識】
コロナ禍による外出自粛や休校の期間では、生活リズムが急に変化したことや在宅時間が急増したことにより、コロナ禍前と比べて、子どもたちの起床時刻が遅くなる(遅起き)、テレビ・DVD、テレビゲーム、携帯電話・スマートフォンの利用時間が増加するなど、生活習慣に変化が生じました(東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学び」共同研究プロジェクト 調査報告書『コロナ禍における学びの実態 —中学生・高校生の調査にみる休校の影響—』, 2022)。子どもにとって、学習は生活の中の重要な要素であり、生活習慣の乱れは学習習慣にも悪影響を与えるおそれがあります。
子どもの学習に関する研究を行っているベネッセ教育総合研究所は、学習習慣の確立には、健康的な生活習慣(睡眠、運動、食事、適切なメディア利用など)が身につけられていることが重要と考え、健康と体内時計に関する研究(特に時間栄養学研究)を行っている早稲田大学 理工学術院 柴田重信研究室と、小学4年生から高校3年生までを対象に、児童・生徒の生活習慣・学習習慣の現状を明らかにすることを目的に共同調査を実施しました。
【調査結果サマリー】
小学4年生から高校3年生までを対象とした調査の結果、学年が上がるにつれて生活リズムの乱れが増加する傾向にありました。また、精神的な健康状態・成績が良い子どもは、普段から規則正しい生活をしている傾向がみられました。
1. 学年が上がるにつれて、平日・休日の睡眠時間が減少し、生活リズムの夜型化や平日と休日の生活時間のズレ(「社会的時差ボケ(*)」の発生)が大きくなる傾向がみられました。
2. 学年が上がるにつれて、寝る前のスマートフォン・携帯電話、パソコン、タブレット、テレビ、ゲームの画面を見る時間(スクリーンタイム)が増えており、疲れ・翌日の眠気にも影響する傾向がみられました。
3. 学年が上がるにつれて、朝食の欠食頻度が増加する傾向がみられました。
4. 成績を層別に分けたとき、成績が上位の子どもほど、成績が下位の子どもに比べて、睡眠、食事、学習が規則正しく、寝る前のスクリーンタイムが無いと回答する傾向がみられました。
*社会的時差ボケ…平日と休日の間での生活リズムのズレ(社会的時差)により、体に不都合が生じること。今回の調査では、社会的時差も統一的に社会的時差ボケと呼ぶ。
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/631892/01_202205101443.pdf
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