和歌山「空チカ」ワーケーション 東京からの波及効果狙う - 日本経済新聞
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和歌山「空チカ」ワーケーション 東京からの波及効果狙う

都市の針路インタビュー 南紀白浜エアポート・岡田信一郎社長

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ワーケーションや移住に積極的に旗を振っている和歌山県。空港型地域創生を掲げ上昇を続ける南紀白浜空港(和歌山県白浜町)の「機長」、南紀白浜エアポート(同)の岡田信一郎社長は、白浜地区を在宅勤務の普及に伴うワーケーションの一大拠点にしようと先頭に立って地域活性化を進めている。

和歌山県は8割が山。さらに紀南地方(県南部)は平地が少ないので、製造業よりIT企業誘致に力を入れようとなった。IT関連なら通信環境さえ整っていれば、パソコン一つで仕事ができる。場所はどこでもいい。それならビーチや温泉に恵まれ冬でも温暖、世界遺産の熊野古道も近く、国内最多のパンダがいるアドベンチャーワールドを擁する白浜はワーケーションにうってつけだ。

新型コロナウイルス禍も追い風と捉えている。もともと人が少ないから密になりようがない。私は関西空港の民営化にも関わった。関空なら空港単体での再生でも伸びるが、白浜は小さいから空港の発展には地域全体の発展が不可欠。とにかく地域を元気にしたいので、空港型地域再生としていろいろな仕掛けを続けている。

白浜は観光地なので夏や週末と平日で客数の差が大きい。忙しい時はパートやアルバイトで対応するので正社員が少ない。そこで平日のオフピークに人を呼び込もうとワーケーションを訴えた。副業で新事業の開発をしてもらうのもよい。そうやって白浜と関わりを持つ関係人口を増やし、二拠点居住につなげたい。

空港の定期便は1日3往復の羽田便だけ。東京とつながっている。便数を増やすには羽田空港の発着枠が絡むうえ、機体の大型化は2000メートルと短い滑走路から容易ではない。ただ、コロナ禍でも利用者は増えている。

これまで白浜を含めた紀南地方は、...

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都市の針路

2025年万博に向け、大阪・関西が動き出しています。魅力ある都市とは、絶えず新しいものが生まれ、そこで学びたい、働きたいと若者がやってくる「憧れの対象」です。長期低迷からの脱却をめざす都市の現状を描き、都市の進むべき道を考えます。

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