和歌山県橋本市に2社進出 ケミックは本社も移転

和歌山県橋本市の工業団地に2社が進出する。和歌山県と橋本市は31日、化学品メーカーのケミック(大阪府和泉市)と進出協定を結んだ。同社は工業団地内に新工場を建設するのに合わせ、本社も同地に移転する。また県は、輸入雑貨卸のプラタ(大阪市)も営業倉庫を新設すると発表した。仁坂吉伸知事はケミックとの協定調印式で、「ENEOSの(和歌山)撤退で大騒ぎになっているなか、大きな喜びだ」と述べた。
ケミックは紀北橋本エコヒルズ「紀ノ光台用地」の約8000平方メートルの敷地に、水溶性切削油剤「ケミクール」などを生産する新工場(延べ床面積2330平方メートル)を建設し、生産能力を拡大する。操業開始は2023年4月の予定で、投資額は8億1000万円。本社も和泉市から移転し、新規に17名を雇用する方針だ。
プラタは紀北橋本エコヒルズ「小峰台用地」の約1万7000平方メートルの敷地に、物資の仕分けや搬送の自動化などを進めた配送センター(延べ床面積1万平方メートル)を設ける。携帯電話周辺機器や雑貨・アクセサリーなどの多品種少量販売に対応する。23年4月操業開始で、投資額は12億2400万円、新規雇用は31名の予定という。橋本市役所で2月10日、進出協定調印式を開催する。