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パナソニックの空調事業、5年で1000億円投資 

パナソニックは31日、空調事業の生産能力拡大や研究開発などに5年で1000億円を投資すると発表した。独自の除菌技術を搭載したタイプや省エネ型を拡大する。新型コロナウイルス禍で関心の高まる空調市場での競争力を高め、2025年度に21年度比4割増の1兆円の売上高を目指す。

「グローバルトップクラス入りに向けて取り組む」。同日会見した社内カンパニー、空質空調社の道浦正治社長は話した。これまで年間100億円程度を投じていたとみられる投資額を大幅拡大する。22年度にマレーシアと滋賀県草津市の工場に研究開発のための実験棟を新設するほか、23年度にはベトナムと中国の空調機器工場の生産能力を拡大する。

販売拡大のけん引役に据えるのは独自の除菌技術だ。パナソニックは除菌・消臭効果などがあるイオンを放出する「ナノイー」、次亜塩素酸を活用する「ジアイーノ」の2つの独自技術を持つ。4月には両機能を初めて搭載した業務用空調機器を発売する。オフィス向けなどに提案し、23年度末までに1000台の販売を見込む。

省エネ製品の品ぞろえも拡大する。換気の際に屋外に出す室内空気の熱を再活用する「全熱交換器」の搭載製品を広げる。環境負荷の低いヒートポンプ暖房を製造するチェコの工場も増強し、欧州を中心に販売を伸ばす。環境意識の高い欧州で省エネ型の販売を強化し、将来的にはアジアなどでも販売拡大につなげていく考えだ。

4月の持ち株会社化を契機にエアコンなどの「空調」と換気機器などの「空質」部門を一つの事業会社として統合する。部品調達の共有化などで製造コストも削減し、25年度には現状で8%程度とする売上高に占めるEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の比率を10%超に高める計画だ。

もっとも、世界の空調市場の競争は激しい。空調世界最大手のダイキンは23年度までの3年間で生産能力の拡大などに8000億円超を投資する。三菱電機も製造設備の増強などに1800億円を投じ、25年度の事業売上高を20年度比1・5倍の1兆2600億円にする目標を掲げる。珠海格力電器など中国勢も低価格を武器に攻勢をかける。

投資規模が劣るパナソニックがライバルに対抗して空調事業を拡大するには、独自の技術力やマーケティングにも磨きをかける必要がある。

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