大阪の女子大生殺害、死亡男性に騒音トラブル 関連捜査
大阪府大東市のマンション3階の一室で、住人の大学4年、吉岡桃七さん(21)が殺害された事件で、真下の2階の部屋で暮らし、事件直後に起きた火災で死亡したビルメンテナンス会社の男性社員(48)が、同じ階の住人と生活音を巡ってトラブルになっていたことが30日、捜査関係者への取材で分かった。

吉岡さんと会社員の接点は確認されていないが、会社員が近隣の生活音に過敏になっていた可能性があり、府警は吉岡さんとの間にも同様のトラブルがなかったか捜査している。
すでに引っ越したという住人男性によると、3~4月、夜や未明に会社員の部屋から複数回、壁をたたく音がした。吉岡さんと同じ3階の部屋の住人が扉を開けた音がした際にも、会社員の部屋から壁を「バン、バン」とたたき抗議をするかのような音がした。男性は身の危険を感じ警察に相談。防犯アドバイスを受け、住居を変えたという。
府警は30日、司法解剖の結果、吉岡さんの死因は左太ももの動脈を切られたことなどによる失血死だったと発表。会社員は火災による急性一酸化炭素(CO)中毒死だった。
3階の吉岡さんの部屋と、会社員の部屋のベランダに掛かっていたはしごは、災害や火災時に使う避難用の市販品と府警が特定した。吉岡さんのベランダの窓ガラスが割られており、府警は会社員がはしごで移動し、ベランダから室内に侵入して殺害に関与したとみて、入手経路などを調べている。
はしごはマンションに備え付けられていた物ではなく、価格は1万円以上するとみられる。持ち運びが可能で、窓枠やベランダの手すりなどに引っ掛けて使用できる。
事件は28日早朝に発生した。〔共同〕