神戸など15市町で酒類提供停止 兵庫県、まん延防止受け

兵庫県は30日、新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、「まん延防止等重点措置」の対策を決めた。神戸市、姫路市など15市町を重点措置の対象とし、飲食店の酒類提供停止を求める。営業時間の短縮要請も午後8時までとする。15市町では委託業者の調査員らが約2万3400店舗などを見回り、対策の実施状況を確認する。期間は8月2~31日。
そのほかの地域の飲食店には、午前5時~午後9時の時短を求める。アクリル板を設置するなど一定の条件を満たした店舗は、午前11時~午後8時の酒類提供を認める。記者会見で井戸敏三知事は、阪神間だけでなく姫路市や東播磨地域も重点措置の対象としたことについて「かなりの人が大阪と交流している」と説明した。
15市町の大型商業施設には午後8時まで、それ以外の地域では午後9時までの時短を要請する。映画館は、県全域で午後9時までの時短を求める。イベントの開催では県内全域で収容定員50%以内、人数上限を5000人までとする。歓声や声援が想定されない場合は、収容定員100%以内での開催を認める。
県では7月12~31日、神戸市、明石市など10市町の飲食店に午後8時半までの時短を求め、酒類提供は午後7時半まで認めている。8月1日は、重点措置の15市町を対象に同様に要請する。重点措置の期間中、要請に応じた飲食店などには一定額の協力金を支払う。酒類販売事業者に対しては、県独自の支援策を実施する。
兵庫県の新規感染者数は4日連続で200人を超え、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は29日時点で20.8人に達し、国の分科会が示す基準で重点措置適用の目安とされる「ステージ3(15人)」を上回っている。井戸氏は「あと1カ月は注意しておかないと、第4波よりもさらに高いピークを迎える可能性がある」と危機感を示した。