神戸観光局、探究学習プログラムを開発 修学旅行誘致へ

神戸市の観光施策のプロモーションなどを担う神戸観光局は、修学旅行の誘致へSDGs(持続可能な開発目標)やキャリア教育の視点を盛り込んだ探究学習プログラムを開発した。神戸への修学旅行は減少傾向で、学校のニーズが高い探究学習を売りにして誘致活動をてこ入れする。
市内の32社・団体が主体となり、計29プログラムを開発した。酒造会社でSDGsの取り組みを学んだり、神戸大学で先端膜工学研究センターを見学したりする内容になっている。神戸空襲について学ぶ平和学習のプログラムも設けた。

神戸観光局内に予約や手続きの窓口を設けており、4月のスタートに向けた受け付けを始めている。プログラムは所要時間が2時間程度、費用は1人あたり1000〜2000円程度が多く、学校や旅行会社に対する助成制度を新設する。
2021年度の神戸市の修学旅行の延べ宿泊者数は5年前に比べて16%減っている。1校あたり100〜300人程度が宿泊するため、誘致できれば平日のホテル稼働率の向上や安定的な顧客確保につながる。
関西の修学旅行先では神社仏閣が多い京都、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)がある大阪の人気が高い。神戸は震災学習を強みとしていたが、今後は探究学習を打ち出して中高生を呼び込む。