運転44年の関西電力美浜原発3号機、送電を開始

関西電力は29日、運転開始から44年がたつ美浜原子力発電所(福井県美浜町)3号機が送電を始めたと発表した。東京電力福島第1原発事故後に停止後、一般への送電は10年ぶり。出力を段階的に高めて、7月3日には最大出力の82万6000キロワットまで引き上げる。検査を重ねて7月27日の本格運転に備える。
29日午後3時に発電機と送電線をつなぎ、最大出力の5%程度の4万キロワット前後から送電を開始。数時間ごとに出力を高めて最大出力に到達させる。関電の森本孝社長は「出力ごとに発電所の状態を確認する。安全最優先で慎重に作業を進める」とコメントした。

美浜3号機は6月23日に原子炉を起動させ再稼働した。東電福島第1原発の事故後に「運転期間は原則40年、最長20年延長可能」とするルールができてから全国で初めての40年超原発の運転となる。