自家用ボート、いくらで持てる? 維持に年100万円も - 日本経済新聞
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自家用ボート、いくらで持てる? 維持に年100万円も

おカネ知って納得

マリンレジャーに使うプレジャーボートの操縦免許を取る人が急増している。日本マリン事業協会(東京・中央)によると、2020年度の免許取得者は7万2000人と前年度より26%増えた。新型コロナウイルス禍で密を避けられるとして注目されているが、購入や維持にはどれくらいの費用がかかるのだろうか。

プレジャーボート大手のヤンマー舶用システム(兵庫県伊丹市)の営業担当、神田七海さんが紹介してくれたのは、釣り向けで最も手軽な「FX24EZ」。全長約7.5メートルで最大7人乗れる。「基本価格は664万円だが、魚群探知機などの設置費用がかかり800万円台後半になる」という。

大きさや内装、エンジンの出力によって価格の幅は広い。最も高い全長約15メートルの市販モデルは基本価格が4500万円ほどだ。

スタートアップのマリンエックス(大阪市)が20年秋に発表したクルーザー「X40 Concept」は1億5800万円に達する。全長約12.5メートルで定員は12人。シャープの「ロボホン」を手がけたロボット開発者の高橋智隆氏がデザインし、船体の揺れを抑え、ジョイスティックで操船できる機能も備える。

維持費はどうか。「海の駐車場」にあたるマリーナでの保管料は、船の長さによって決まることが多い。ヤンマー舶用システムの神田さんによると、1フィート(約30センチメートル)あたり年2万~3万円が中心だという。

例えば大阪北港マリーナ(大阪市)では、全長6メートル以内の場合は初年度が52万7500円、10~11メートルは97万4500円だ。立地や設備で差は大きく、年10万~20万円で留められる施設がある一方、芦屋マリーナ(兵庫県芦屋市)では年100万~700万円になる。

5~6年ごとの法定検査は船の大きさなどにより1万~6万円強かかり、中間時点でも検査が必要。任意だが年に1回点検をすると15万円ほどかかるという。保険にも数万円かかるが、車と違って保有に税金はかからない。入門用の2級小型船舶の操縦免許は、講習会を受ければ10万~15万円で3日ほどで取れる。

維持費を抑えるには、ボートのレンタルサービスを活用するのも一案だ。ヤマハ発動機の「シースタイル」は入会費2万2000円と月会費3300円を払えば、3時間あたり数千円からボートを借りられる。

(梅国典)

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