/

落雷を30分前に予測するセンサー 音羽電機と2大学開発

避雷器製造大手の音羽電機工業(兵庫県尼崎市)と北陸先端科学技術大学院大学、東京工業大学は共同で、半径5キロメートル圏内の落雷を約30分前に予測できる高精度の超小型センサーを開発したと発表した。センサー自体は肉眼で分からないほど小さく、消費電力も少ない。小型の太陽光パネルをつなげば屋外で長時間稼働できる。早期に実用化し、将来は雷の襲来を広域で予測する監視ネットワークの構築を目指す。

炭素原子がシート状につながった「グラフェン」をシリコン基板と酸化膜の上に載せ、金属の電極で挟んだ簡単な構造で、センサー本体の大きさは約10マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルにすぎない。雷雲がつくりだす電気(電界)を検出して、雷雲の位置や発達・衰退の度合いを推定する。

6月に尼崎市で実施した実験では、20キロメートル以上離れた雷の検出に成功したほか、雷雲の接近を予測できるデータを約30分前に検知できたという。

現在の雷警報システムの多くは落雷が発生した際に生じる電波を検知する。落雷前の予測や雷が治まったかどうかを判断することは難しい。新型センサーは電気を蓄えた危険な雲をいち早く見つけることで最初の落雷も予測し、雷雲が衰えて安全になった状態も検知できる。また大気中の電気を検出する方式でも、既存の機械式の検出装置に比べて大幅な小型化やコスト低減が可能になる。

今後は石川県などで屋外実験を実施する。音羽電機はまず数年以内に、アジアやアフリカの新興国で誰でも簡単に扱える雷警報装置を実用化する。将来はセンサーを広域で配置して雷雲を監視するネットワークを自ら構築し、学校や企業に雷情報を提供するサービスを検討する。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連キーワード

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン