パナソニックHD、家事支援サービスを日本でも展開

パナソニックホールディングス(HD)は29日、買い物代行の手配や家族旅行の計画立案など家事全般を支援するコンシェルジュサービスを年内にも日本で展開すると発表した。同サービスはすでに米国で2021年秋から開始している。日本でも共働き世帯などを中心に需要が見込めると判断した。
「ヨハナメンバーシップ」は月額249ドル(約3万3千円)の定額課金型サービスで、スマートフォンなどから専用スタッフに様々な依頼を出せる。米国ではシアトルとロサンゼルスで展開しており、1000世帯超の顧客がいるという。日本での展開価格は未定。
ヨハナ事業を手がける松岡陽子執行役員は米国在住で、米グーグルの研究部門「グーグルX」の立ち上げや、後にグーグルに買収されるスタートアップの技術部門を率いた実績がある。同日、日本経済新聞社などの取材に応じた松岡氏は「日本でも家事や仕事で苦労している人は多い。各家庭の事情に合わせてサポートしていきたい」と話した。人工知能(AI)を活用した相談対応機能も開発していくという。
パナソニックHDの楠見雄規社長はヨハナ事業に関して「理想社会の実現につながるサービス」と指摘。「消費者のお困りごとが分かれば、それを解決する製品開発にもつなげられる」と期待を話した。