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パナソニック最終黒字に転換 家電が営業益の4割稼ぐ

4-6月

パナソニックが29日発表した2021年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が765億円の黒字だった。前年同期の98億円の赤字から黒字転換した。固定費削減などが寄与し、新型コロナウイルス禍前の水準も上回った。堅調な家電が業績を支え、営業利益の約4割を占めた。巣ごもり需要の反動減も予測され、稼ぐ力の持続性が問われている。

家電や電子部品など5事業すべてで売上高、利益ともに前年同期を上回った。売上高は前年同期比29%増の1兆7924億円、営業利益は28倍の1043億円だった。会計基準は異なるが、営業利益はリーマン・ショック前の08年4~6月期(1095億円)以来の水準だ。梅田博和最高財務責任者(CFO)は同日の決算会見で「4~6月期の利益レベルは今後も継続できる」と固定費削減などへの手応えを示した。

事業別では421億円の営業利益を稼いだ家電事業の堅調さが目立つ。アジアや欧州でエアコンが好調に推移したほか、調理家電や美容家電も堅調に推移した。銅など原材料高も増収効果で補った。

パナソニックの家電のかつての「顔」はテレビだった。テレビは中韓勢との競争激化を受けて収益性が悪化し、販売地域の絞り込みや工場の閉鎖など構造改革を進め、主役の座を降りた。代わりに日本や中国などで白物家電や調理・美容家電が存在感を示している。中国では工場建設など事業拡大に向けた投資も進む。

家電の好調さは巣ごもり需要など「追い風参考」(幹部)もある。22年3月期通期では営業利益の3割強を家電部門が占める見通しで、前期(4割)に続き高水準だ。直近では2割を切る時期もあった。家電の収益力改善は確かだが、反動減への懸念は残る。事業拡大を期待してきた車載電池など他部門の収益力が思うように高まらなかった結果ともいえる。

29日には、22年4月の持ち株会社制への移行に向け、10月1日付で再編するグループ体制の人事を発表した。楠見雄規社長がCSO(最高戦略責任者)を兼務し、パナソニック全体の中期戦略立案も主導する体制とした。

4~6月期は売上高、純利益ともに市場予測平均(QUICKコンセンサス)を上回った。4月の最高経営責任者(CEO)交代後、楠見社長は悪くないスタートを切ったこととなる。半導体不足や原材料高など様々なリスクも顕在化する中、さらなる収益改善には、電池や企業向けシステムなど独立する事業会社の収益力を早期に高めることが求められる。

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