「ごった煮の街」大阪の真骨頂 新旧の景観併存が魅力
都市の針路 多様性を育む(4)
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商都大阪の中心だった船場地区(大阪市中央区)には新旧の景観が入り交じる。東西約1キロ、南北約2キロの範囲に明治~昭和初期の近代建築が30件超現存し、国の重要文化財も江戸期の適塾などを含め4件。一方で21世紀の建築である高層マンションやホテルも並ぶ。
綿業会館、芝川ビル、船場ビルディング……。現役で働くレトロなビルも多い。近畿大学の高岡伸一准教授は「各時代の建物がショーケースのように残り、歩いて巡るだけで大阪の移り変わりを感じられる」と語る。
築70年の文化住宅を福祉拠点にリノベーション
2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の会場には地下鉄で1本。一般社団法人「アーバンツーリズム大阪・船場」は滞在客向けにガイドツアーなどを計画し「飲食や買い物も楽しんでほしい」(池永純造代表理事)と期待する。
都心部の風景が変わる一方、住宅や工場が混在する街では...

2025年万博に向け、大阪・関西が動き出しています。魅力ある都市とは、絶えず新しいものが生まれ、そこで学びたい、働きたいと若者がやってくる「憧れの対象」です。長期低迷からの脱却をめざす都市の現状を描き、都市の進むべき道を考えます。