滋賀銀がSDGs融資、希少疾患薬開発の大原薬品工業に
滋賀銀行は28日、国連のSDGs(持続可能な開発目標)達成に取り組む企業に融資する「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」を大原薬品工業(滋賀県甲賀市)に実施した。融資額は5億円。有効な治療法が見つかっていない小児がんなど希少疾患の新薬について、同社の研究・開発が社会課題の解決に貢献すると判断した。
滋賀銀によると、単独でのPIFは西日本の地方銀行で初めて。格付投資情報センター(R&I)が国連環境計画の金融イニシアチブが定めた指針に適合すると評価した。PIFは通常の融資に比べて金利などが優遇されるものではないが、SDGs達成に取り組む企業としての「お墨付き」が得られる。資金使途は限定されない。
滋賀銀は同日、環境保護などの達成度に応じて貸出金利を優遇する融資「サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)」について建築資材の吉銘(よしめい、奈良県下市町)に実施した。融資額は非公表。吉銘は集成材で使う国産材の利用割合を高める目標を設定した。滋賀銀のSLLは11件目となる。

SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字をとった略語で、国連サミットで2015年9月、全会一致で採択された世界共通の行動目標。国や民間企業の取り組みに関する記事をお読みいただけます。