関西電力、株主が元取締役提訴を請求

関西電力は27日、原子力発電所に絡む土砂処分工事の発注プロセスなどにコンプライアンス(法令順守)違反があった問題について、株主から元取締役5人の提訴を求める請求書を受け取ったと発表した。株主は高値発注や社外への公表を怠ったことなどで87億円強の損害が出たとしており、遅延による損害も含む支払いを求めている。
個人株主6人が関電の監査委員に「取締役に対する責任追及訴訟提起請求書」を送った。関電の旧経営陣が福井県高浜町の元助役から多額の金品を受領していた問題が2019年9月に発覚し、関電は22年4月に原子力発電所に関連する土砂処分工事や倉庫賃借などでコンプライアンス違反があったことを発表していた。個人株主は3つのコンプライアンス関連事案で発生した損害の支払いを求めている。