大阪府、27日の新規感染741人 2カ月半ぶり700人超

大阪府は27日、新型コロナウイルスの新たな感染者を741人確認したと発表した。府内の新規感染者数が700人以上となるのは5月15日以来で約2カ月半ぶり。直近1週間の感染者数で見ると前週比1.5倍で、感染拡大の傾向が鮮明だ。6月20日に緊急事態宣言が解除され、「まん延防止等重点措置」に移行後、人出も増加しており、府は警戒を強めている。
年齢別で見ると、20~30代の感染者は379人で約半数を占めた。一方、60代以上の感染者は45人と6%にとどまる。府内では26日時点で65歳以上の63.57%がワクチンを2回接種している。府幹部は「ワクチンを打った高齢者の感染は抑えられているが、まだ打っていない世代で感染が広がっている」と懸念する。
重症者数は前日から3人減の62人で、確保病床(587床)に対する使用率は10.6%、すぐに使える「実運用病床」(312床)に対する使用率は19.9%となった。PCR検査などを計8910件実施し、陽性率は8.3%だった。
人口10万人あたりの直近1週間の新規感染者数は36.30人で、すでに国の分科会が示す感染状況の指標で最も深刻な「ステージ4」(25人以上)の水準となっている。一方、重症化しやすい高齢者の感染は抑制傾向にあり、病床使用率は「ステージ3」の水準。吉村洋文知事は緊急事態宣言の要請について、「ステージ4」が1つの判断基準とする一方、「感染者数だけでなく他の指標を組み合わせながら判断する」との考えを示している。
27日の兵庫県の新規感染者は260人、京都府は96人となった。1日に確認された感染者数がそれぞれ200人、90人以上の水準となるのは約2カ月ぶり。
兵庫県の井戸敏三知事は「まん延防止等重点措置」の要請について、新規感染者数が200人を越える水準になることが「一つの目安」としている。28日に対策本部会議を開き、重点措置を要請するかを含め、8月1日以降の対応を協議する。

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