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稲盛和夫氏お別れの会 安藤忠雄氏「ひたすら考えた人」

(更新)

8月に90歳で亡くなった京セラ創業者の稲盛和夫名誉会長の「お別れの会」が28日、京都市の国立京都国際会館で開かれた。各界で親交のあった人など約3100人が参列し、故人との別れを惜しんだ。

同じ京都市に本社を置く日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は「年齢が一回り違う大師匠としてずっと稲盛さんや京セラをまねして学んできた。スポーツと同じで強い人と練習すると自分も強くなれる。ずっと生きていてほしかったと思う時があり寂しい」と振り返った。

堀場製作所の堀場厚会長兼グループCEOは「自分の信念を持ち、やるべき事は絶対にやるという気持ちがあった。卓越したリーダーだった」と語った。堀場氏の父、故堀場雅夫氏が設立した堀場製作所は京セラと同時期の創業で、京都のベンチャー界をけん引した。

建築家の安藤忠雄氏は「ひたすら努力することや考え抜くことを実行してきた、日本にとって大きな人が亡くなった」と振り返った。稲盛氏は科学や思想の発展に貢献した人物に贈る「京都賞」を創設し、安藤氏は2002年に同賞を受賞した。鹿児島大学の「稲盛会館」の設計も担当したが「いつまでも要求が高かった」と懐かしんだ。

12年にノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授も10年に京都賞を受賞した。山中氏は「ペースを考えてマラソンをしていると話したところ稲盛氏から『毎日全力疾走だ』と言われたのが印象深い。私も全力疾走で頑張りたい」と振り返った。京大前総長の山極寿一氏は「私が総長の時には稲盛氏に大学の顧問を務めていただいていた。何度も大学経営の助言を受けに行き、参考にさせてもらった」と話していた。

稲盛氏は1959年に京都セラミック(現京セラ)を設立し連結売上高1兆8000億円超の企業グループに育てた。84年に第二電電(現KDDI)を立ち上げ。10年からは経営破綻した日本航空(JAL)の会長を務めて再建に奔走した。中小企業の経営者が学ぶ「盛和塾」の取り組みにも力を入れ、小集団単位で厳格に収益管理する「アメーバ経営」や「フィロソフィ」と呼ぶ経営哲学は今も国内外で支持される。

稲盛氏の著書を翻訳し、中国で盛和塾の運営に携わる曹岫雲氏は「中国の盛和塾の人数はいま1万8千人になる。稲盛氏の訃報は現地でも大きな反響があった。今も経営哲学を学ぼうという人は増えている。経済は発展しているが心は空洞化していたところがある。だから人間として何が正しいかと判断できることが大事だ」と話した。

国民民主党の前原誠司代表代行は稲盛氏がJALの経営再建に取り組んだことについて、「JAL社員一人ひとりが稲盛氏の経営哲学を身につけていった。人に思いやエネルギーを伝えることにたけた、希代の経営者だった」と惜しんだ。

お別れの会は12月6日に東京都千代田区の帝国ホテル東京でも開く予定。

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