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オンライン授業、試行錯誤のスタート 大阪市立小中学校

自宅にいる児童にオンラインで授業をする教諭(26日午前、大阪市西区の本田小学校)=一部画像処理しています

東京、大阪、京都、兵庫4都府県で26日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う3回目の緊急事態宣言後初の小中学校の登校日を迎えた。大阪市の市立小中学校では学習用端末を使ったオンライン授業がスタート。初日は学校の通信環境が十分でなかったり、低学年ではプリント学習にとどまったりするなど課題も浮かんだ。オンライン授業の充実のため、市や学校側の手探りは続く。

「マイクをオンにして返事をお願いします」。大阪市立本田小学校(同市西区)の6年生のクラスでは担任の北野克弥教諭(29)が児童が誰もいない教室で画面に向かって語りかけ、出欠確認に続いてオンライン授業を始めた。

算数の授業では、北野教諭が紙に書いた図形を見せながら「この図形が見えますか?」と呼びかけ、児童は「見えた」「分かった」などと答えていた。

同校では26日は6年生の約100人全員がオンライン授業に取り組んだ。授業後、北野教諭は「子どもたちが不安を感じないよう、パソコン操作を練習するなど準備はしてきたが、まだ試行錯誤の段階。今後、アンケートなども参考に授業の質を高めていきたい」と話した。

課題の1つは通信環境だ。本田小では授業の途中、画面が固まったり、音声の反応に時間がかかったりと通信状態に乱れが生じる場面もあった。オンライン上で児童同士が相談しながら進めるグループワークについて、女子児童の1人は「(クラスメート同士で)教え合うときに、声が聞き取れないときがあった」と振り返り、「今後は自分も大きな声で話したい」と話した。

大阪市教育委員会は27日以降、午前中などは40分ごとに時間を区切って双方向通信を行える区を絞るといった対応を取るという。市の学校向けの回線の容量には限度があり、すべての市立小中学校が一斉に双方向通信を行うと負荷がかかりすぎる恐れがあるためだ。

もう1つの課題は、端末の操作が難しい低学年向けのオンライン授業だ。この日、本田小でオンライン授業は5、6年生のみ。4年生以下は学習用端末の操作に慣れていないとして、当面はあらかじめ教員が配布したプリントをもとに自宅学習となった。今後、3、4年生については徐々にオンラインでのやり取りを増やしていく方針だ。

自宅でのオンライン学習を基本とした大阪市には約420校の小中学校がある。市は2021年3月末にすべての学校で1人1台、計16万台余りの学習用端末を配備した。ただ、児童の多くが対面で授業を受けている学校もある。

市立大国小(大阪市浪速区)は26日にオンライン授業を選択した児童は全体の2割強だった。意向調査で多くの家庭が対面授業を希望したからだ。

同校で2年生の娘(7)を持つ母親は自宅での授業はプリント学習が主なため、登校する児童と比べて勉強への意欲が低下することや、朝起きられなくなることが心配という。「先生と相談しながら登校するかどうか検討したい」と話した。

岡田治美校長は「児童や保護者が混乱しないようなやり方を探りたい」と話す。自宅でオンライン授業を受ける児童についても登校時に様子を聞き取りながら、授業の理解に遅れが出ないよう気を配っていく考えを示した。

市内の別の小学校に通う3年生の長男を持つ30代の父親は「休校になって学習が全く進まなくなるよりいいが、オンライン学習の効果はやってみないと分からない。不安と期待がある」と複雑な表情をみせた。

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