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「村八分」に賠償命令 大分、Uターン男性勝訴

判決文を手に、取材に応じる原告男性(25日、大分県中津市)=共同

Uターンした大分県宇佐市の集落で差別的な扱いを受けたとして、男性(72)が自治区長だった3人と市に計330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日までに、大分地裁中津支部であった。志賀勝裁判長は「社会通念上許されない『村八分』の不法行為があった」として、3人に計110万円の賠償を命じた。

3人のうち1人には、パイロンを設置した通行妨害などの嫌がらせに関し、さらに33万円の支払いを命じた。市への請求は棄却した。

判決などによると、男性は2009年、出身地の集落に関西地方から移住。農家に支給される交付金の扱いを巡り区長らとトラブルになった。男性は区長らに「よそから帰ってきて偉そうなこと言うな」などとののしられたという。自治区は13年、住民票を移していないことを理由に、男性を構成員と認めない「共同断交」の決議をした。

男性が住民票を移した後も自治区加入を拒まれ続け、市報や冠婚葬祭の連絡は届かなかった。住民は「あんたと話すと怒られる」などと男性を避けた。大分県弁護士会が17年、人権侵害だとして是正勧告したが、自治区は従わなかった。

判決は、こうした行為が男性の平穏に暮らす人格権を侵害したと指摘。断交決議も一方的だとし、精神的苦痛の慰謝料を認めた。自治区への加入は区内に住んでいれば足り、住民票の有無は問われないとした。

男性は判決後、「感謝している。状況の改善を期待したい」と話した。代理人の中山知康弁護士は「数々の嫌がらせが村八分と明確に認定されたのは画期的だ。同種訴訟と比べ慰謝料も高額で、小さな集落内での人権侵害を丁寧に読み取ってくれた」と評価した。

区長3人の代理人はいずれも「コメントできない」とした。〔共同〕

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